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乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム2014 その7 下山編 [乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム]

雨にも負けず、風にも負けず、
寒さや空腹に負けず、ようやくゴールした前回の私。
これ以上悪天候が悪化してはたまらないので
さっさと下山することにしました。

下山はスピードコントロールされるので、
ブレーキを握り続ける必要があります。
握力と集中力を保てるように注意しなければなりません。


DSC08863.JPG
下山場所に集合すると、みんな一様に冬装備です。
しかもウォータープルーフ素材の人が多いですね。
みなさん準備がいいです。

私はあまり重装備ではありません。
輪行なので、そもそも会場まで持ってこれる荷物に限りがありますから。
出発したときの予報では、
日曜日に雨が降る予報ではなかったのです。
なので冬用のジャージしか持っておらず、
雨具はおろかウィンドブレーカーもないです。

雨が降っているのでちょっと失敗したとは思っていたものの、
でもまあ、それは些細な問題でした。
今回に限っては。

DSC08866.JPG
しばらく下山人数が集まるのを待って、集団で下山開始します。
先導の方ともに下山スタート。
写真中央の黄緑色のアウターを着ている人が、
リアライトをつけています。
写真では分かりにくいですが、
このときはそれほど視界が悪かったんです。

私ももちろんライトを点灯。
実際にはより目立つよう、点滅にさせてもらいました。
道路交通法では点灯でないといけないはずですが、
ここはより安全な方を選択することが
周りの方々にも良い選択だとの考えからです。

DSC08873.JPG
上るにつれて天気が悪くなってきたので、
標高の高い畳平付近だけ天候が悪いのかと思っていましたが、
下っても下っても天候は好転しません。
むしろ悪化していきます。
もう前方の視界は20mほどでしかありません。

この後、台風の中を走っているのかと思うくらい風が強くなります。
しかし、その状況を撮影していると思っていたアクションカムは電池切れ。
モバイルバッテリーがなかったことが響きました。
むしろここまでよく撮れてたと言う方がいいのですが、
今回最もレポートしなくてはならない下山の様子が
写真に残っていないのは残念です。

モバイルバッテリーだけではなく、
予備の電池も購入しておいた方がいいのかもしれません。

まあ今更ぐだぐだ言ってもしかたない。
私の言葉で伝わるかどうか分かりませんが、
ここからは文字だけで当時の状況をお伝えしたいと思います。


さて、無事とは言えないものの、なんとか下っている自転車下山部隊。
しかし、雨と強風は益々その勢いを増していきます。

畳平から2kmほど下った辺りで、
もう完全に自転車に乗っていられなくなりました。
強風のため、自転車に乗っていると風でバランスが取れないのです。

仕方なく、下り坂なのに自転車を押す軍団。
この隊列は、ほぼ全員ビンディングシューズなので、
さっきまであれだけ元気に坂を上っていた集団が、
ひょこひょこと変なリズムで下っていきます。
ぎこちない歩き方。
とても滑稽なシーンでしたが、
実際に下っている我々は真剣です。
(本当に怪我をしていた方とかいらっしゃいましたら、
滑稽と言ってしまってすみません)

そして、
よく考えてみてください。
最近のロードバイクはとっても軽量だと言うことを。
そして、
この大会はヒルクライム。
みんな自慢の軽量バイクを持ってきます。
軽量パーツでいつもより更に軽くしている人も多いでしょう。


これだけの強風だと、
両手で押さえているはずのロードバイクが風にあおられています。
人によってはバイクが宙に浮いてしまっているのです。
ハンドルを両手でつかんでいるためにかろうじて飛んでいくことはないですが、
まるで洗濯物が風にたなびくかのごとく、
ロードバイクが風にたなびいているのです。

さすがLOOK 695。
さすがBMC IMPEC。
スコットやトレックも、
他にもたくさんのバイクが洗濯物のようにひらひらと・・・

高級バイクたちほどたなびいています。
高級なバイクの方が軽量なことが多いのが如実に分かる光景。
このときだけは重量級クロモリバイクやMTBが羨ましい。

立ってられないので、しばらくしゃがんで風が弱まるのを待って、
風が弱まった瞬間にちょっと進む。
この繰り返し。

この大会は雪中行軍の予行演習ですか。

しばらく下りると畳平ほどの強風は収まりましたが、
それでも自転車に乗るには無謀だと思う強さの風は吹き続けています。
ビンディングシューズのまま歩いて下るしかないので、
覚悟を決めて歩くことにします。

一体いつまで歩けばいいのか・・・。
このままコース全長18.4km歩くのはさすがに無理でしょう。
いつもの中華カーボンミニベロ号やリドレー通勤イカロス号であれば
SPDシューズだったのですが、
残念ながら今回はSPD-SL。
とっても歩きにくい。
ほぼ爪先歩きのようなもんです。

このとき想定できた唯一の希望は、
森林限界以下の標高まで下がれば
状況が変わるのではないかということです。
森林限界地域が終われば、
木々が防風壁の代わりになってくれるんではないかと。

歩いているうちに雨は止んだものの、
風はなかなか収まりません。
森林限界も終わって木々が増え始め、
工事中区域も過ぎた辺りで
ようやく風が弱まってきたのを感じました。

他に自転車で下っている方もいないし、
意を決して自転車にまたがります。
来年以降の大会運営や、もしかすると開催にも影響するかもしれないと思い、
下山中に落車して救急車に運ばれるというのだけは避けようと思いました。
そのため、速度はありえないほどゆっくり。
カーブでも極力バイクを倒さず、
直線でもスピードを出さず。

走行しているうちに、上の方から救急車のサイレンの音が聞こえます。
山道が蛇行しているのでかなり早い段階から聞こえていましたが、
私も下っていたこともあって、
私の横を通るまでには10分くらいかかったと思います。
その間ずっとサイレンを聞いているのは、
色々つらかったですね。
精神的に。


そうこうしているうちに、ようやく平湯峠まで下りてこれました。
風も弱まったこともあり、
ここまでくるともうかなり安心です。

さて、ここで2択を迫られます。
普通ならこのまま大会会場まで下ればいいのですが、
平湯峠を大会会場と「逆側」に進むと、
平湯温泉バスターミナルまで下りだけでいけます。
大会会場に戻ると、
会場から平湯温泉バスターミナルに戻るときにかなり上ることになります。
もう疲れきっているのでできればそれは避けたい。

また、逆方向に進む利点がもう一つ。
前日自走時にあれだけ恐怖した平湯トンネルも通らなくてすみます。
平湯温泉バスターミナルには温泉施設も併設されているので、
さっさと温泉をいただくというのもいい選択肢です。

それでも、私の中の一縷の望みとして、
大会会場までもどれば、
何かけんちん汁や豚汁的なものが振舞われるんじゃないかと思ってたこと。
ツールド美ヶ原やロングライド魚沼でも振舞われたように。
「その関係車のご厚意を無下には出来ない!」
と会場側へ向かうことにしました。

DSC08881.JPG
平湯峠を過ぎると、もうほとんど風はなく、
気をつけるのは濡れた路面だけ。
ここでちょっと余裕が出たのか、
思い出したようにアクションカムの撮影ボタンを押した写真がこれです。
バッテリー切れ後でも、
撮影ボタンを押すことで数枚は撮れることがあります。

そして会場到着。

そこには、
・・・・特になにもありませんでした。

ええ、私の勝手な思い込み、勝手な期待ですから。
いいんです。
いいんですよ。
いいんですけど、あれ、涙が・・・。


仕方なく、300円で売っていたフランクフルトを食します。
本当は温かい汁物か炭水化物系が欲しいのですが、
これしかなかったんです。

会場では他に何もすることがなかったので、
すぐに出発。
こんなことなら平湯峠からまっすぐバスターミナルに降りればよかった。
バス輪行される方は参考になさってください。

さて、次回は乗鞍ヒルクライム編最終回です。

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***** 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム2014 目次 *****
乗鞍ヒルクライム その1 輪行編
乗鞍ヒルクライム その2 平湯トンネル編
乗鞍ヒルクライム その3 スタート編
乗鞍ヒルクライム その4 夫婦松編
乗鞍ヒルクライム その5 森林限界編
乗鞍ヒルクライム その6 ゴール地点編
乗鞍ヒルクライム その7 下山編
乗鞍ヒルクライム その8 まとめ編
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