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奄美大島チャレンジサイクリング その10 [奄美大島チャレンジサイクリング]

前回は佐念山の峠まで到着しました。
CP3まではあと30km。
峠としては250m級のものが1つと、
100mくらいのものが1つ。

CP3をクリアすれば、
ゴールまでは少し余裕のある時間設定ですので、
CP3までで力尽きてもいいくらいの気持ちで走ります。



AS2まで


CP3の前に、とりあえずAS2。
AS2は宇検村の湯湾会館で、佐念山の峠からは12km。
峠を下ってから10kmです。




佐念山の峠の下り


当然、まずは下りましょう。
ウィンドブレーカーを着ての下りですが、
若干暗くなってきているので特に注意して。

DSC06870.JPG
DSC06879.JPG
暗いうえに速度が速いので、
写真のブレが止まりません。

DSC06888.JPG
下りきったところです。
ここを右折するわけですが、
声援を送ってくださる奄美の方々が待っていてくださいました。
またまた元気が出ます。



焼内湾沿いを走る



DSC06892.JPG
少し進んだところでも、
自転車に乗ってらした方からも声援をもらいました。
嬉しいですねー

奄美の方は、いろいろなところで声援を送ってくださいました。
街ではわざわざ止まって声援を送ってくださったり、
峠を上っているときは車から、
ときには家の2階からも声援があって、
驚きと嬉しさとで何度も力をもらいました。


本当にうれしくて、ありがたくて、
声をかけてもらうたびに

「ありがとうございます」

と返事していたんです。
でも、よく考えてみると

「がんばってー!」

と言われているのに

「ありがとうございます」

ってどこかおかしいかなあと思い始めていました。
ただしいキャッチボールをするなら、頑張ってに対して、

「がんばります!」

って返すべきかなーと。
「頑張ります」と「ありがとうございます」をどちらも言えればいいのですが、
特に車から声援してもらったときなどは、
うれしくてつい、「ありがとう」が出てしまうんですよね。

きっとどちらでも構わないのですが、
意識が朦朧とでもしてたのか、そんなことを考えていました。

DSC06932.JPG
この辺りは焼内湾(やけうちわん)沿いなので、
海が見える道でした。

DSC07008.JPG
少し暗くなってきていますが、
とてもいい気分で走れます。
ただし、少々向かい風気味だったでしょうか。
それでも、普段と比べると相当風は弱かったそうですが。



AS2



DSC07027.JPG
少し人口建造物が増えてきました。
宇検村の中心地あたりでしょうか。
ということは・・・

DSC07040.JPG
到着しました、宇検村の湯湾会館。
AS2になります。

DSC_0046.jpg
CP3までの制限時間がぎりぎりすぎたので、
ここには止まらないという選択肢も考えていたのですが、
やはり全てのAS・CPに止まるのがモットーです。

というのと、単純に補給食がほしかったのですけどね。

もちろんドリンクの補給をして、
奄美の補給食をいただきます。
そしてなんと、このASにはおにぎりが残っていました。
もしかしたら、他のASでも時間が早ければおにぎりがあったのかも。
ようやく米を食べられて気分的に少し回復しました。

このASには何人か止まっている方がいたので、
すこし情報交換とかしていると、
後から来た人がASに止まらずそのまま先へ行ってしまいました。
そう、それもまた戦略です。
ASに止まったら、
その分時間ロスしてしまいますからね。
ノンストップでゆっくり進むのがいいか、
ASで補給しながら行くのがいいか、人それぞれです。




CP3へ


宇検村の湯湾会館での補給も終わり、
最後のCPへ出発します。

距離は約20kmほどですが、
制限時間までちょうど1時間しかありません。

しかも、250mの峠と100mの峠が残っているので、
けっこうぎりぎりです。
ぎりぎり、というより、危ないかも。
ここがスタート地点なら余裕ですけど、
ここまで190km走ってきているわけです。
もう体力はほとんど残ってません。

幸い、膝が痛いとか腿が痛いとか、
そういうのが救いです。
最初にスローペースで走った効果がこんなところに現れていますね。



宇検村から大和村へ


AS2からCP3へ行くには、
宇検村から大和村に移動します。
その村境(?)が標高250mくらいです。

DSC07112.JPG
しかし、AS2を出るころには、
写真のようにもう日も暮れています。
CP3の制限時間は17:00+スタート遅れ分、
そしてゴールの制限時間は19:00+遅れ分。
急がねば。

DSC07150.JPG
すぐに峠が始まりました。
この峠の後で、標高100mの峠もあるので、
あまり飛ばし過ぎるわけにもいけないのがもどかしいところです。

そうそう、宇検村のASで補給したスポーツドリンク、
まさかの梅味でした。

私、梅が嫌いなんです。
水分を補給するたびに梅味が口に広がって、
逆に苦しくなるんですよ。
でも、水分を補給しないわけにはいかないのです。


DSC07191.JPG
確かこの辺りで、
1台の車が後ろから追い抜いていきました。

その車から手を振っている人がいたので
応援してくださっているのかと思いましたが、
よく見るとそうではありません。
さっきのAS2にいた方の何人かが、
どうやらリタイヤされて車で移動しているようです。

制限時間は残酷ですね。
さっき一緒に明るく話をしていましたが、
もしかしたらまだ走るライダーたちに暗い気持ちにさせないよう、
気を遣ってくださっていたのかも。

リタイヤせずにもう少し頑張ればいいのに、
とは気軽には言えません。
もっとも悔しいのは、リタイヤされた本人ですからね。
AS2まで走ってきていて、
やる気がないわけがないですから、
きっと、もう完走できないことを想像できるだけの何かがあったはずです。
体力的なもの、精神的疲労、けがなど、メカトラいろいろありますが、
ここまで走ってきた人が、そう簡単にリタイヤできるわけがない。

やはり、奄美大島チャレンジサイクリングは厳しいです。
でも、そこに厳しさがあるからこそ、
完走できた時の喜びが大きいと思うのです。
だから、安易に条件を緩和してほしいと訳ではないのです。

ただただ、
リタイヤされた人のことを考えると、残念でならない。
きっと来年、再挑戦してくれるでしょう。

DSC07261.JPG
本茶峠でもありましたが、
この峠でも道路ペイントで「VENGA」と書いてありました。
VENGAはスペイン語でALLEZと同じですね。
Goとか行け!とかそういう感じ。

またまたスタッフの気遣いがうれしいです。

しかし、もう結構時間が迫っています。
峠はまだ終わらないのか・・・・
この峠を下った後、もう1つ100mの峠も残っているのに!


私の走行もここまでか。
ちょっと諦めかけてもいたのですが、
ここまで走ってきて諦めるなんてできません。
AS2でリタイヤされた方々、
チェーン切れでリタイヤを余儀なくされた方、
峠で座り込んでしまっていた方、
私の目の前でタイムオーバーになってしまった方、
CP1で「私の分まで完走して」とおっしゃってくれた方。

意に反してリタイヤを余儀なくされてきた方々のことを思うと、
簡単にあきらめるわけにはいかないのです。

そんなのは勝手な使命感だと思いますが、
この時の私の脚を突き動かしていたのは、
リタイヤした自転車乗りたちの想いを勝手に受け取った使命感と、
奄美の方の応援でした。

ただ、ひたすら前へ。


DSC07285.JPG
この峠はいまいち、どこが最高到達点かわかりませんでしたが、
写真のあたりではなかったかと思います。

この写真に写っている、先行する自転車は、
AS2を素通りしたライダーです。
追いつきそうでなかなか追いつけません。

DSC07332.JPG
下りに入りました。
慎重かつ大胆に。
安全かつ最速で。
今里漁港まで一気に駆け下ります。


DSC07340.JPG
海岸沿いまで下りました。
残り距離がわかりませんが、
距離よりも、もう1つの100mの峠で時間がほとんど決まる。
はやく峠が始まってほしい。

と言っても、この時点で残り約15分。
100m上るのに、今の体力では10分くらいかかりそう。
そう考えると、時間的にはかなり厳しいです。


悔しい。

このままではタイムオーバー。
でももう、テンポ以上のペースで走ることが出来ません。
峠よ早く来い!

意外と、
80mくらいで終わってしまう峠でしたー
的ないいどんでん返しがあることを期待しながら走るしかない。

DSC07396.JPG
この後、いくつかのトンネルを抜けます。
トンネルが結構長いので、
ここでもかなり時間を取られます。
まだ峠は始まらないのか。


もう、
どうやっても、
どうがんばっても、
間に合わない時間になってきました。




まさかの展開


物理的には諦めなければならない時間ですが、
気持ちだけは切らさないように。
何が起こるかわかりませんからね。

DSC07399.JPG
あれ?
このノボリは何だ?

峠を越えてないから、まだCP3には到着しないはず。
ASは無い。

うーん、応援スペース?


よくわからなくて混乱したまま近づいてみると、

DSC_0049.jpg
なんとここがCP3でした。

あれー?
100mの峠は?

何はともあれ、制限時間内にCP3に到着できたようです。
ちょっと嬉しい。

いや、かなり嬉しい!

しかも、AS2でリタイヤした方がここで出迎えてくださいました。
(CP3でタイムオーバーなどでリタイヤする人を回収するためだと思いますが)
そして、自分たちの口惜しさなど微塵も感じさせない明るさで、
応援してくださいます。



絶対に完走しよう。



からくり


100mの峠はどこに行ったのか。

profile09.jpg
公式のプロファイルを見ると、
確かに第3チェックポイントの直前に小さな峠があります。

では、CP2~CP3のコースをルートラボで見てみましょう。

250mの峠の後は平坦しかありません。

どっちが正しいんだ?

ってそりゃ、峠のないルートラボの方が正しいのですが、
なら公式のプロファイルに載っている峠は何なんだ。


その答えは、CP3の前の道にありました。
near_CP3_s.jpg
右上の赤い点がCP3で、画像左から右に走ってきています。
この画像では、100mの峠を通るコースを作りましたが、
このコースではトンネルを通りません。

しかし実際は、さっき写真を出したように、
トンネルを通る訳です。
トンネルを通るコースの時は、100mの峠がなくなって、
ほとんど平坦な道で名音漁港に到着するというからくり。

もしかして、以前はトンネルを通らないコースだったのでしょうか。
そのときにコースマップを作って、
そのあとでトンネルを通るコースに変更になって、
でもコースマップを作り変えてなかったとするとあり得る話。

トンネルは新しかったので、
数年間で変化してきたことなのかもしれませんね。
でも、
重要な情報なので、コースプロファイルとマップは直しておいてほしいです。

それとも、
もしかして私がコースを間違えました?




大和村 名音漁港


何はともあれ、
CP3は大和村の名音漁港付近です。

DSC_0050.jpg
ここのCPでは、すこし時間に余裕があったので、
ゼリーとか味噌とか、いろいろいただきました。
あと、ここもおにぎりがあったので、
最後の補給になりました。

エネルギーの補給としては、
ゴールまでには間に合ってないのかもしれないです。
口を動かして食べるという行為が落ち着くというか、
エネルギー摂取していると脳が錯覚を起こすというか、
力が出せるようになるんです。
不思議ですが。
私の場合は、ということですけどね。


申し訳ないですが、
残っていた梅味スポーツドリンクは捨てまして、
ここで普通のスポーツドリンクを補給。

準備も整ったところで、
CP3を出発しましょう。
あとはゴールまで走るのみ。
その様子はまた次回に。

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***** 奄美大島チャレンジサイクリング240K 2014 目次 *****
その00 一報
その01 バニラエア輪行編
その02 前日の奄美編
その03 当日スタート編
その04 最初の峠編
その05 AS1編
その06 CP1編
その07 CP2前篇
その08 CP2後編
その09 AS2前篇
その10 AS2後編+CP3編
その11 ゴール地点編
その12 さよならパーティ編
その13 帰路+まとめ編
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