SSブログ

北海道ポタ 稚内to日の出岬 その2 [ポタリングレポート]

前回は北海道ポタ3日目を無事スタートしました。
稚内を出発して、北海道本島の最北端・宗谷岬まで到着しました。

6月とは思えない、10度以下の気温と、
恐ろしいほどの向かい風に阻まれて思うように進めません。
ちなみに、オホーツク温泉ホテル日の出岬は20時から食事の予定なので、
それに間に合うように走らなければなりません。
ホテルの夕食を逃すと、何も食べられなさそうな場所ですからね。

まあ、ホテルの売店くらいはあるでしょうが。


宗谷岬から

それでは宗谷岬から出発です。
ここからはこれまでとは方角が変わって、ほぼ南向き。

昨日までは、宗谷岬以降の風向きが追い風になると思っていましたが、
どうも稚内から宗谷岬までの状況を考えると、
宗谷岬以降も向かい風っぽいです。

うーん、一体何をしに来たんだろう・・・。





待ちに待った南下開始

北海道サイクリングの目的の一つであった宗谷岬は達成したので、
とりあえず、それなりの満足感はあります。
あとはひたすら南下して日の出岬まで。




網走まで295km。
気が遠くなりますね。

その前の枝幸90kmに加え、
浜頓別(はまとべつ)61kmが増えました。
現実的な数字でなのが嬉しいです。

宗谷岬はど田舎なのかと思っていたら、
北海道の中ではむしろ街を形成している方です。
観光資源をしっかり活かしているということでしょうね。


さて、なんとなく分かっていたことですが、
残念ながらこの向きの走行も、向かい風でした。

いや、わかっていたと言うのは間違い。
これまで以上に強烈な向かい風です。
同じパワー(ワット数)で走っているのに速度はこれまでよりもずいぶん遅い。
パワータップの値で見ているので、体調とか精神面とかによるずれはありません。

これまでと同じ出力なのに、
20km/hも出ません。
18km/hがやっと。
ひどいときには15km/h位まで落ちます。

上り下りの影響はありません。
見たところ全く平坦です。

宗谷岬を出たのが10:20ごろ。
宗谷岬から日の出岬までは約150km。
時速15km/hで走っていたら、
一切休憩をしなくても到着が20時半ごろになってしまいます。

これはまずくないですかね。


なんとか平均17km/hで走れば19:10くらい。
休憩がなんとか合計で50分くらいとれるので、
このくらいが最低ラインかな、
なんて計算をしながらサイクリングです。

信号がほとんどないですから、
普段なら平均17km/hなんて何の問題もない速度です。
それがこの日はかなり難易度が高い。
食事に時間はかけられないのはまあ乗車中に食べればいいのですが、
何かマシントラブルがあったら終わりですし、
多少のアップダウンやコース間違いもまずい。

残念ながら写真も少なめにしなければならなさそうです。

いやホント、何しに来たんだろう。



東海岸景色


写真を控えめに、なんて決めておきながら早速の1枚。
宗谷岬郵便局です。
なんと日本最北端の郵便局。
さすがに時間がないとは言っても写真を撮っておかないとダメでしょう。

入口には「日本最北端の郵便局」としっかりアピールされています。

でもここで時間をとられるわけにもいきません。
先を急ぎましょう。





かなり天気が悪くなってきました。
この日の予報では、道東は夜から雨。
場所によっては夕方から振り出しそうな予報なので、
そういう意味でも早く日の出岬に到着したいのです。

こんな人里離れた場所の小さな橋にも、
相変わらず橋のネームプレートが付けられています。
ここは知志矢橋(ちしやばし)。




この辺り、海岸線がとてもきれいで、
晴れていたらそれはそれはさわやかな海景色が見れたのだろうと思います。
ついでに、風が追い風、せめて無風で心が晴れやかであれば、
もっと美しく感じたことでしょう。

このころにはもう、
ゴールまで走らなければという使命感だけで走っています。
サイクリングを楽しもうとする気持ちはほとんどありません。

本気で何しにきているのか分かりませんね。

もう一度来て、次こそは北海道ポタリングを楽しむんだと決意しながら、
この日の向かい風地獄と戦います。



アクションカムのレンズに水が


悪いことが重なるのか、
気圧配置的に風も仕方ないのか、
かなり霧深くなってきました。
そのおかげでアクションカムもレンズカバーにうっすら水がついて、
ここ以降はもやった写真ばかりになります。
うまくいかないなあ。




この日の数少ない上り坂の途中で、
他の自転車乗りの方がいました。
ママチャリなので旅行やサイクリングではなさそうです。
多少雨も降っているので、気をつけて走りましょう。




坂を上りきったところからの眺めも、
天候のせいでちょっと残念。
曇りで薄い霧が出ていたらもうどうしようもないですよね。
この写真はデジカメなので曇りなしです。



再び上りが始まりました。
今度は周囲が森のようになっていて、軽くヒルクライム気分ですが、
まあそれでも短いです。

この日のほとんどのアップダウンがこの辺りに集約されています。
先ほどのママチャリ自転車に出会った坂が70m弱、
この簡易ヒルクライムが約50mの標高しかありません。

この先は枝幸の手前にある丘が約35mあるくらいですから、
この日のルートの平坦さが分かるでしょう。
平坦すぎて平坦すぎて、
どうしようもないくらい平坦なのですが、
どうしようもないくらい向かい風に襲われています。
風の影響を受けにくい上りの方がよっぽど精神衛生上良いです。




そろそろ頂上。
約50mのショートヒルクライムでしたが、
丁度良い気分転換でした。


下りは、向かい風で速度が出ないですね。
なので下りはむしろフラストレーションがたまります。





道道1077号のあたりに少しだけ建物が集まっています。
この辺りだけを見るとそこまで田舎でもないのですが、
瞬間的に建物がある以外は道路と海と丘しかありません。

それにしても、道道は1000番台まであるんですね。
北海道の大きさを物語ります。



レンズカバーが濡れたままですが、
霧が出ていたのか、
海沿いで単に湿度が高かっただけか、
それとも雨が降っていたのか忘れてしまいました。




確か、霧が出ていたと思うんですけどね。
いずれにしよ、
レンズカバーを拭く気力が失われるほどの向かい風でした。




おお、こんなところで自転車乗り発見。
この人は荷物が多いですがスポーツ自転車仲間ですね。

両サイドの荷物は風の抵抗も大きいでしょうし、
横風の影響もすごそうです。
さすがに、かなりゆっくりなペースでした。

私は荷物が少なめにも関わらず、
向かい風にも横風にも煽られています。
サイドバッグを備えたバイクならもっと大変なはず。



さるふつ


住宅も無いので、コンビニも無い。
補給なんてできません。
せめて自動販売機があればいいのですが、
それもめったにありません。

左手に何かの工場の様な建物があります。
職員の為の自販機などないかと探していたら、



ありました。
何を売っているのか分からない「さるふつ直売店」は閉まっていますが、
自販機があるのは助かりました。
ここで飲み物を補給して、
なんとか喉の渇きを潤します。

こんなに湿気の多い日でも、しっかり汗をかいているんですよね。
喉の渇きを感じる前に、こまめに水分補給をしておかないと、
後半の失速につながります。

後で調べてみると、ここは猿払村漁協JFさるふつ直売所でした。
農協がJAなように、漁協はJFなんですね。
Japan Fisheries cooperativesの略のようです。


ところで、さきほどの写真左に見える黄色い旗に注目です。



こちらの写真では、南向き(つまり進行方向)はこの写真の左方向。
私は右から左に向かって走っているのです。

写真左に見える旗が、強く左から右に吹く風を見せてくれます。
完全に向かい風で涙が出ます。

雨も降ったりやんだり。
でも正直、雨の方が数百倍ましだったでしょう。





セイコーマートさるふつ店に到着。
長い休憩を取るわけにはいきませんが、
本当に何も無い道が続く北海道では、
しっかり補給をしておかないと危険です。






セイコーマートを出て2kmほどのところに、
道の駅さるふつがありました。
特に用事は無かったのですが、
次の街まで距離を聞きに立ち寄ります。

次に補給できそうなところを聞いてみると、
30kmくらい先の浜頓別町だそうです。
30kmなら丁度良い距離ですね。

風がなければ1時間かからなさそうですが、
今は向かい風が強すぎて、2時間近くかかるでしょう。


パワーメーターがあるときは、
ロングライドではなるべく140wくらいで一定に保つようにしています。
抑え目、抑え目で走らないと、後半の失速がひどいんです。
地形などでばらついて、結局120w~170wくらいを行ったり来たりしていますが。

140wって、無風なら30km/hは出るんです。

でも、この日は同じ140wでも、18km/hだったり16km/hになったり、
それはそれはひどい向かい風。
パワーメーターがなければ、
「前日の疲れが残ってるんだなあ」
くらいにしか思わなかったかもしれないのですが、
ときに客観的な数値は残酷なものです。

間違いなくこの日の環境が、
南向きのサイクリングに向いていないことを示しているのですから。


そしてそれを知ると精神的にも疲れが出てきて、
140wを維持できなくなってきます。
そして速度も落ちてくる悪循環。
これはよくないぞ。




道の駅さるふつの隣の牧場です。
北海道と言えば白黒模様の乳牛。
牛と言えば乳牛を思い浮かべますが、これまでは沖縄を走ることが多かったからか、
真っ黒な肉牛ばかりでした。

牛は反応がいいので嬉しいですね。
それは肉牛も乳牛も同じ。
目がいいのか、動くものに反応してしまう質なのかわかりませんが、
向かい風で少しやんでいる私は、少し気分が和らぎました。





ここはオロロンラインの北緯45度線あたりでも見た、スノーシェルター。
さるふつパーキングシェルターです。
でも残念ながらアクションカムが相変わらず曇ったままで、
何がなんだか分からないですね。

私の心も曇ったまま。
シェルター内だけ少し風が緩まるかと思ったら、
逆に向かい風が強くなっていました。。




オホーツクラインと呼ばれる海岸沿いの国道238号をただただ南下するだけでもよいのですが、
左折してさらに海側に近寄ることも出来ます。
写真の場所を左折して海沿いを走る道。



地図ではこんな感じ。
北から南に走るオホーツクラインのポロ沼を越えた辺りで左折です。
最初の直線が4kmくらい。
次の直線が8kmくらいあります。




ただただ1本の直線道路が伸びる、広大な大地!

・・・てなはずだったんですが、
アクションカムのレンズを拭い忘れていて、何がなんだか分からないですね。


ここはなにもさえぎるものが無いので、
向かい風の脅威から守ってくれるものが全くありません。
遠くに防風林が見えますが、
遠すぎてこの道路の防風には全く影響ないでしょう。

しかも、4kmにわたる直線道路。
1度、右左折をした後、また8kmの直線。

その間、景色の変化もないままただひたすら向かい風に立ち向かう私。
こんなに素敵な道路なのに、
その壮大さがむしろ拷問です。
諦めようにも、
こんなところでリタイヤしても何の代替手段もありません。
結局、前に進むしかない。
自分の力で前に進むしかありません。




ちなみに、レンズの曇りが無い状態はこちら。
アクションカムに頼り切らず、RX100M3でも撮っておいてよかった。

ちなみにこの写真を撮った理由は、
向かい風に精神が折れて停車した為。
気分転換に写真を撮ってました。


癒しの効果


途中再び右左折して、牧場の横を走ります。
RX100M3のおそらく最大望遠で撮っています。
ちょっと牛たちまでの距離が遠すぎて、
手を振っても、さすがの敏感な牛ですら気付きませんね・・・

と思ったら、1頭気付いてくれましたよ。
可愛い。
可愛いよ牛さんたち。



気付きました!
私、アクションカムのレンズの曇りに気付きましたよ!
ここからアクションカムの復活です。
最も撮影しておくべきポイントをほぼ通過した後で気付くと言うのが、
やはり精神的にダメージを食らっている証拠ですね。

この一瞬だけ、瞬間的にとはいえ牛に癒されて、
アクションカムに気を回す余裕が出来たのでしょう。
牛の癒しパワー・やすらぎパワーはすごいですね。


オホーツクラインに復帰


ほどなくして、オホーツクラインに戻ってきました。
うーん、の壮大さは確かにすごかったですが、
私にとってはその素晴らしさが逆に地獄になっていたので、
また再チャレンジしたいですね。




オホーツクラインだって素晴らしい道路ですし、
信号や建物すらまばらなとても走りやすい道です。
でも、海側の道を走ってきた私には、
オホーツクラインですら都会に見えます。

整備された歩道、
道路に沿って植えられた木々、
電柱と電線。

どれもに海側の道には無いものです。

海側の道にあったのは、片側一車線の道路だけ。
その潔さに慣れてしまうと、オホーツクラインですら物が多く感じるのです。



次回

そろそろ浜頓別市街地に入ります。
このあたり、クッチャロ湖の近くだったようですが、
全然気付きませんでした。
クッチャロ湖は屈斜路湖ではありません。

次回に続きます。

スポンサーリンク



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。






この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。