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自転車の宅配サービス その3 [その他]

前回に続き、今回も自転車宅配サービスの研究です。
今回は

(0) 通常のヤマト便
(1) JCA会員サイクリングタッグ
(2) CJ+サイクリングタッグ
(3) カンガルー自転車輸送/イベント便
(4) シクロエクスプレス

を比較してみたいと思います。




諸元


比較の前に、どのサービスをどの業者が行っているかを確認しておきましょう。

No. サービス名 業者
(0) ヤマト便 ヤマト運輸
(1) JCA会員サイクリングタッグ ヤマト運輸
(2) CJ+サイクリングタッグ ヤマト運輸
(3) カンガルー自転車輸送 西濃運輸
(4) シクロエクスプレス 佐川急便





業者の比較


まずは業者の比較です。
といっても私は運送業には疎いので、これまでの通常宅配便体験からの印象だけで語ります。

ヤマト運輸
ヤマト運輸は非常に好印象です。
宅配とインターネットとの融合もうまくいっていますし、
発送・受け取りどちらでも非常に使い勝手がよいです。

「クール宅急便の温度管理がしっかりしていなかった」
などの不祥事もありましたが、
コンビニ受け取りや配送前・不在時のメール連絡など、
それを忘れさせるほどの充実したサービスだと感じています。


西濃運輸
西濃運輸は何度か通販で受け取り時に利用しましたが、
あまりいい印象は残っていません。
回数が少ないのに悪い印象だけ残っているのはなぜだろう。


佐川急便
佐川男子とかいってもてはやされることのある佐川急便です。
時間指定を守ろうとしているのか疑いたくなるほどのずぼらさで、
私の中の宅配業ランキングでは最下位争い中(対抗馬は、荷物をなくす日本郵便)。
宅配便が佐川で発送されたと連絡が来ると、
とてもがっかりします。


正直、この時点でサイクリングタッグという結論に近い予想が立ちますが、
まあ一応比較してみます。




梱包


梱包の仕方、つまり輪行袋でいいのか、ハードケースにしなければいけないのか。
ここはどのサービスにするかを選択する際、
とても重要です。


No. サービス名 ノーマル袋 クッション袋 ハード箱
(0) ヤマト便 O O O
(1) JCA会員サイクリングタッグ O O X
(2) CJ+サイクリングタッグ O O X
(3) カンガルー自転車輸送 X O O
(4) シクロエクスプレス X O O

ノーマル袋:通常の輪行袋(オーストリッチ ロード320など)
クッション袋:クッション性素材使用の輪行袋(オーストリッチ OS500など)
ハード箱:ハードケース。専用箱・段ボール箱どちらでもOK。



ヤマト便はサイクリングタッグを持っていなくても自転車を輸送してくれます。
その場合、輪行袋でもハードケースでも何でも構いませんが、
ハードケースの場合はサイズが大きくなるので料金に注意しましょう。

サイクリングタッグの場合は、ハードケースが認められず、
逆にカンガルー便・シクロエクスプレスの場合はノーマル輪行袋が認められません。
そう考えると、クッション性素材使用の輪行袋を所有しておくと、
どんな場合にも使えて便利ですね。

料金を考えると、
輪行袋・クッション性素材使用の輪行袋の発送の場合はサイクリングタッグ(もしくはヤマト便)
ハードケースで発送したい場合はシクロエクスプレスかカンガルー便。
という考え方で問題ないでしょう。




基本費用


気になる費用ですが、
一概に送料だけで比較はできません。
それぞれのサービスで、年会費・箱代・割引など制度が異なりますし、
そもそも手持ちの輪行袋を使うのかどうかでも変わってきてしまいます。

それでもなんとかまとめられるところをまとめてみましょう。
送料以外の部分は以下のようになります。

No. サービス名 年会費 1往復の費用 往復割引 合計 [円]
(0) ヤマト便 0 0 0 0
(1) JCA会員サイクリングタッグ 5000 0 0 5000
(2) CJ+サイクリングタッグ 2700 540※1 0 2970
(3) カンガルー自転車輸送 0 0 -1000 0
(4) シクロエクスプレス 0 3400※2 0 3400


※1・・・540円で2回利用できるタッグ
※2・・・箱代

この辺りが平均的な費用でしょう。

ヤマト便系
ヤマト便系の(0)~(3)は手持ちの通常の輪行袋が使えるので、
箱代などは無しとしていいでしょう。
輪行袋を持っていない場合は追加費用が掛かりますが、
持っている人の方が多いと思いますし。

サイクリングタッグを使用する場合、
JCA会員かCJ+会員になる必要があります。
年会費はそれぞれ5000円と2700円。
JCA会員の場合、2000円でサイクリングタッグを入手する必要がありますが、
それ以上の費用はかかりません。
翌年以降も会員であれば、同じタッグを何度も利用できます。

CJ+会員の場合は、毎回540円で2回分のサイクリングタッグを購入することになります。
サイクリングで自転車を輸送する多くの場合は往復ですから、
1往復540円と考えればよいです。
「片道」だとか、
「長野に送った後、続けて北海道に送って、その後で自宅へ」という場合は
奇数回の輸送になるります。
2回分まとめてしか購入できないので、1回分余ってしまいますね。
使用期限はなさそうなので、次回の輸送で使いましょう。



カンガルー自転車輸送便
クッション性素材使用の輪行袋が使えますし、
近所の自転車屋でもらってきた段ボール箱でも構いません。
オリジナル輪行箱を購入すると7200円かかりますが、
とりあえず0円としています。

毎回もらいに行くのも面倒ですから、あまり現実的ではないかもしれませんが、
近所にサイクルベースあさひなどがあれば意外とやりやすいかもしれません。
毎回かかる費用は特になく、輸送料だけです。
また、カンガルー自転車輸送便には往復割引で1000円引いてくれます。
往復割引を受ける場合、
出先での受け取り・発送が全く同じ場所でなければならないという条件がきついですが、
それでも1000円引いてくれるのはありがたいことです。

自転車イベントに参加する場合は、
簡単にこの割引を活用できるでしょう。



シクロエクスプレス
クッション性素材使用の輪行袋ではダメですが、
近所の自転車屋でもらってきた段ボール箱作戦は使えます。
但し、

※ハードケース又は、3辺(幅、高さ、奥行)合計240cm以内の段ボールもご利用いただけます。
が、輸送事故がないように
なるべく弊社配送キット または (株)コーワ製輪行箱をお使いください。


と明記してあるので、シクロエクスプレス配送キットの3400円が往復にかかるとしました。
見たところ普通の段ボールですので、
何往復かは使えそうではありますけど。




送料


次に、送料を見てみましょう。

通常ヤマト便サイクリングタッグカンガルーシクロ
長野2,268 1,944 40103300
大阪3,456 2,592 45303900
鹿児島5,324 3,780 77104300
北海道5,486 4,039 61704200
沖縄9,623 7,052 119009000

東京23区から、いくつかの発送先で比較してみます。

こうしてみると、
サイクリングタッグの低料金さが際立ちます。
その上、離島に送ってもこの値段の様なのです。
宮古島・奄美大島・佐渡島も、
それぞれ沖縄・鹿児島・新潟への料金と同じです。
(フェリーしか出てないような小さな島の場合も
同じ料金で大丈夫かどうかは分かりませんが・・・)


沖縄になるとさすがに高いなと思いますが、
鹿児島へ送っても4000円かからない

シクロエクスプレスは、距離による料金差が大きくないですね。
長野くらいの近距離ではヤマト便の方が安いですが、
鹿児島・北海道になるとシクロエクスプレスの方が安いです。
ハードケース梱包でこの料金は魅力的だと思います。

カンガルー自転車輸送便は料金的なメリットを感じられません。
クッション性素材使用の輪行袋ならヤマト便の方が安いですし、
ハードケースならシクロエクスプレスの方が安くなります。


カンガルー自転車輸送便とシクロエクスプレスは、
離島料金が加算されます。
宮古島・奄美・佐渡へ送る場合は注意が必要です。
サイクリングタッグとは違う点ですね。




費用見積もり


では、費用が利用回数によってどのくらいになるか
計算してみましょう。

基本的な料金は、
ヤマト便系は手持ちの輪行袋、
カンガルー便は無料で入手した段ボール作戦、
シクロエクスプレスは配送キットを使った場合としています。
また、CJ+の2回で540円のタッグは1回270円で計算していて、
カンガルー便の往復割引は、1回500円の割引として計算しています。

なお、JCAのサイクリングタッグ2000円は
何年も使えるタッグの費用なので含めていません。





例1. 大阪


まずは東京~大阪間での配送料をみてみましょう。

tokyo2osaka_06.jpg
片道6回(往復3回)までの利用による費用はこちら。
低回数の場合、初期費用が掛からない通常のヤマト便とカンガルー自転車輸送便が
意外にも健闘しています。

サイクリングタッグは配送料は低いですが、
初期費用(年会費)がかかるのが効いています。
低回数ならあまりお勧めではありませんね。


tokyo2osaka_20.jpg
次に、20回(往復10回)までの料金変化はこのようになります。
回数が増えると、配送料金の低いサイクリングタッグの独擅場です。





例2. 北海道


長距離の代表格、北海道の場合はどうでしょうか。
北海道は陸路で輸送できるので、
他の都道府県と同様に距離で料金が決まっているように思います。


tokyo2hokkaido_06.jpg
まずは6回までの料金推移です。
長距離になると、送料の差が小さくなって、
各サービス間の費用差が小さくなるようです。
特に、シクロエクスプレスは長距離では比較的低料金になるので、
ハードケースを所有している場合はシクロエクスプレスも選択肢として成り立ってますね。


tokyo2hokkaido_20.jpg
20回までの料金推移はこちら。
さすがに回数が多い分サイクリングタッグの安さが見えてきますが、
カンガルー便・シクロエクスプレスの健闘が光ります。
これはもう、料金で考えるというよりも、
ハードケースならカンガルー便かシクロエクスプレス、
輪行袋ならサイクリングタッグという住み分けと考えていいですね。




例3. 沖縄


沖縄は陸路で輸送がでいないので、
各社料金が跳ね上がります。
できれば輪行で運びたいくらいですが、一応比較してみましょう。

tokyo2okinawa_06.jpg
まずは6回までの場合。
配送料が占める割合が大きいので、
初期費用の影響があまり見えてこなくなります。
また、カンガルー便・シクロエクスプレスでは沖縄への配送料が跳ね上がることもあり、
サイクリングタッグとの料金格差が顕著になります。


tokyo2okinawa_20.jpg
20回までの料金推移をみるとその差がさらに顕著に分かります。


とはいえ、やはり沖縄に宅配を依頼するのは、
料金を考えるとあまり得策とは言えない気がします。
私なら輪行を選択するでしょう。

ツール・ド・おきなわや美ら島オキナワセンチュリーランなどのイベントの時は、
一度に多くの自転車乗りが輪行することになります。
そういう場合は、配送の方が良いと思いますが。



まとめ


まとめようにも、場合分けが多すぎてまとめられません・・・

料金だけを考えるなら、
配送回数が多いならサイクリングタッグ、
少ないならヤマト便。

大事な自転車を確実に守りたいなら、
ハードケースで送れるカンガルー便かシクロエクスプレス。
料金を考えるとシクロエクスプレスが有利ですが、
イベントによってはカンガルー便と提携している場合があるので、
会場での受け取り・返送がしたい場合はカンガルー便も要検討。




自分の選択


というわけで、今回色々と比較検討してみましたが、
私はサイクリングタッグを選択することにしました。
JCA会員の方です。

私は配送回数が多くなりそうなので、
低料金のサイクリングタッグが最も魅力的に写りましたし、
幸いにも自転車が中華カーボンミニベロ号なので、
損傷などによるショックが少ないのです。
クッション性素材使用の輪行袋、おそらくOS-500であれば、
ハードケースで守るほどではないかな、と判断しました。

また、ハードケースの場合、
自転車に乗ってケースを移動させることがほぼ不可能になります。

自転車の発送先は、受領してくれる宿が多いと思うのですが、
さすがに自宅への発送まではしてくれることは少ないと思います。

そうすると、近くのヤマト営業所まで自走する必要が出てきますよね。
歩いていける距離ならいいですが、
1kmでもあったら、ハードケースを運ぶのがなかなか大変。
イベント後にそんな作業やってられなさそうです。
OS-500などのクッション性素材使用の輪行袋であれば、
多少の距離ならなんとか背負って持っていくこともできそうですよね。

そういう移動性を考慮すると、
ハードケースが選択肢から外れました。

どうしてもハードケースで送らなければならない場合は、
その時だけカンガルー便かシクロエクスプレスにすればいいわけですし。


もう1点、大事なことを忘れていました。
サイクリングタッグ(ヤマト便)の場合は、離島料金がかからないことが重要です。
奄美・佐渡・小豆島など、
離島とサイクリングは相性抜群ですから、
イベントでも自転車旅行でも、利用頻度は多くなりそうです。


というわけで2015年度は、サイクリングタッグを大活用する予定。
輪行レポートとともにサイクリングタッグレポートもできればいいなと思います。

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