SSブログ

BIANCHI oltre XR4 [自転車部品探訪]

今年はサイクルモードにも行かなかったので、
最新パーツに疎くなった一年でした。
そんな中、ふと目に留まったのが、
BIANCHI oltre XR4です。
私にとってはかなり魅力的に見えます。

XR4が必要な脚力ではないのですが、
そこはお見逃しを。



BIANCHI oltre XR4

ビアンキのoltreシリーズは、
・oltre (無印)
・oltre XR
・oltre XR2
までが生産されて、
3を飛ばして2017年モデルからoltre XR4になりました。

xr4_gloss_celeste.jpg
Specialissimaと双璧をなす、
ビアンキのフラッグシップモデルです。
私はやはりエアロなロードが好みです、
クラシックなクロモリも味があって渋いです。
エアロはやはり最先端を進んでいる感じと、
人間の力をいかに無駄にしないで前に進むかという、
自転車本来の課題に立ち向かっている感じが格好いいです。


それはそれとして、
XR2までとの違いを挙げてみます。




カウンターヴェイル

Specialissimaには採用されていたカウンターヴェイルが、
XRシリーズにも採用されました。
カウンターヴェイルは、

「カウンターヴェイル」はビアンキとマテリアル・サイエンス社の共同開発によって生まれた特許技術。特殊な構造の炭素繊維で作られたシートを通常のカーボンに積層させることで粘弾性を持たせており、フレームとフォークの剛性と強度を向上させながら、従来のカーボンフレームと比較して振動を最大80%除去する。フレーム、およびフロントフォークに施されており、振動を受けたときでもバイクのコントロール性能を維持する。

cyclistより引用

という特許技術。
効果がどこまで実用的なのかわかりませんが、
微細な振動が除去されることで、
ロングライドの疲労も軽減されることでしょう。
剛性は、私にはあまり影響なさそうです。
レースに出るような剛脚さんには効果があるのでしょうけど。

カウンターヴェイルは、インフィニートやSpecialissimaに採用されていて、
エアロには向いていないのかと思っていました。
今回XR4にも採用されたので、
単純にカウンターヴェイルの開発と、
XR2までの開発・発売のタイミングの問題だったのかもしれません。


ボトムブラケット

XRシリーズは、BBが変遷してきています。
フレームBB
無印oltreBB30
oltre XRBB30
oltre XR2BB386
oltre XR4PF BB

無印oltreとoltre XRは、残念なBB規格「BB30」を採用していました。
ここが普通のBSAだったらよかったんですけど。


XR2はBB386です。
BB30よりはマシになったようですが、
あまりにも普及しなくて別の意味で使いずらいBBでした。


BB.jpg
そしてXR4はPF30。
シマノが公式に対応BBを出しているので、
圧入BBの中で最も信頼性のあるBBです。
他のメーカーもPF30を採用しているところが多く、
デファクトスタンダードになってきつつあります。
これはかなり嬉しい変更点。

BBは一時規格が乱立しすぎましたが、
BSAかPF30に落ち着き始めていること自体がうれしいです。
個人的にはBB-rightが最も優れていそうな気がしますが。



ブレーキ

ブレーキの変更もあります。
なんとXR4からダイレクトマウントブレーキになりました。

brakef.jpg
フロントブレーキはフォーク前面。

braker.jpg
リアブレーキはシートステー。

他のメーカーでは、エアロ効果を意識して、
フロントブレーキはフォークの裏側(後ろ側)、
リアブレーキはチェーンステー下(BB下)に配置されることもあります。

ただ、チェーンステー下に配置するのは前面投影面積が増えるので、
むしろエアロ効果的にはマイナスになるというデータもあるそうです。
そういう意味では、フロントフォークの裏側に配置するのは、
あまり効果がないかもしれません。
フォークの前だろうが後ろだろうが、
前面投影面積は変わりませんから。

むしろ、空気の抜け部分にブレーキキャリパーのように複雑な部品があると、
不要な渦が発生して空気抵抗が増える可能性もあります。


ただし、リアブレーキについては、
BB下に配置するのは全く無意味ではありません。
BB付近は元々フレームの中で最も剛性を高める部分なので、
ブレーキのために剛性を上げる必要がありません。
その分、チェーンステーの設計自由度があがるので、
軽量化するなり快適性を上げるなり、
色々なことを試みできると思うからです。
少し前のTREKマドンあたりはかなり乗り心地が良いと評判でしたが、
シートステーにブレーキがないことが効果を上げているのではないかと思います。
ただ最近はBB下に配置されるフレームが少ないことを考えると、
結局シートステーにある方が良さそうなのでしょうね。


BB下に配置するデメリットは、
・エアロは逆効果
・整備が大変
・後ろから見るとノーブレーキに見える
というところでしょうか。
やっぱり、空力向上を狙っているのに、
その空力で逆効果なのはダメでしょう。


シートポスト付近

シートポストは初代無印oltreからずっとISPは採用せず。
ただしずっとエアロ形状なのも同じです。

ただ、シートポスト周りに3つほど小さな変化があります。


post_hidden.jpg
1つ目は、シートポストの固定ネジが上から回転させるタイプになったことです。
XR2までは通常の横から回すタイプでした。
でもこれ、見た目にすっきりする以外で何かメリットがあるのでしょうか。
私は見た目は重視するので大きな改善ですが、
レース用として考えたとき、
特に空力が改善されるわけでもなさそうです。
この変更は一体・・・・。

むしろ雨が降ったりしたとき、
六角ボルトの頭のくぼみに水が溜まって、
そこからさびてきそうで怖いです。



2つ目は、フレームの形状というか、
シートステーの接合部分。


oltre_xr2.jpg
これがXR2で、

post_hidden.jpg
これがXR4。


XR4は、XR2までより(シートチューブと)チェーンステー接合部が下がっているんです。
BMCあたりが採用し始めて、
一気に広まったこの形状は、
きっとそれだけの効果があるのでしょう。
後ろ三角が小さくなることで、剛性があがり(そして反応が良くなる?)、
小さい分軽量化できる。
トップチューブのスローピングは抑えめにもできます。
きついスローピングは、空力が悪いと聞いたことがありますから。

他にも色々とメリットがあるのだろうともいますが
私は単に見た目だけで判断するとあまり好きではありません。
なんか製造精度が低く見えてしまいます。
部品サイズを間違えて作ってしまったのかな、と。

この部分だけを見るとXR2の方が好きですし、
もっと言えば無印oltreやoltre XRの方がもっと好みです。


3つ目は、シートチューブの「えぐれ形状」が、
より鋭角になったことです。
XR2までは少し生ぬるかったのですが、
XR4からはかなり後輪を隠す形状に磨きがかかっています。


XR4_BD_frame.jpg
丁度いい写真が見当たらなかったのですが、
タイヤを隠そうとしているのが少しだけ分かります。


カラー

カラーは5種類。

colos.jpg
1Dが艶ありチェレステ、
7Zがマットブラックとマットな黄緑?
BDは灰色に近いマットブラックとマットな赤、
BZはマットブラックと艶ありチェレステ、
CJはマットチェレステと艶ありブラック。

チェレステが欲しいなら1DかBZかCJです。
BDも嫌いではないですが、
ビアンキ買うならチェレステにしたいところ。
私はCJ(マットチェレステ)が気になります。


価格

価格はうれしい誤算。

なんと税抜き41万円(税込みで44万2,800円)。
フラッグシップなので高いのはもちろんですが、
他のメーカーに比べると安いです。
また、同じくカウンターヴェイルのスペシャリッシマが、
去年は60万円でしたから、
カウンターヴェイルを採用したXR4もそれだけ高くなるだろうと予想していました。
その予感はいい方に裏切られた形です。




購入?

とはいえ、44万円はやっぱり高いので、
何かのときに安くなるまで待ちたいですね。
定価で買うほど酔狂ではありません。

できれば初代oltreのときにあった、
ホワイトメインのカラーリングが発売されると嬉しいです。
その願いも含め、
2017年はもう少し様子見ですね。
何かの拍子に買うかもしれませんが・・・・。

スポンサーリンク



nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。






この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。