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乗鞍ヒルクライム その5 畳平編 [ポタリングレポート]

乗鞍ヒルクライムレポートを再開した前回は、
位ヶ原山荘までをレポートしました。

今回はその続きです。


序章

畳平まで残り5km弱。
乗鞍の景色と言えば、ここから先の景色と言っても過言ではないでしょう。

それほどまでに感動があります。


位ヶ原山荘出発

位ヶ原山荘を過ぎたところで、
峠方向が見通せる場所があります。


DSC00106.JPG
あと4kmですが、
あんなところまで上っていくんですよね。
上り甲斐があります。

きついだけではなく、素晴らしい景色を楽しませてくれる乗鞍なので、
何度も上りたくなるんでしょうね。
季節を変えて上るのもいいです。
秋は紅葉でこれまた言いようのない美しさ。
春は残雪が残っていたり、新緑が眩しかったり。
さすがに冬には来た事がありません。


DSC00110.JPG
少し上ったところの視界が開けた場所です。
左端に見える赤茶色の屋根が位ヶ原山荘。
山荘まで登るところのつづら折りの道が迫力ありますね。
まるで蛇のようです。

走っているときには気付きませんが、
上から見ると分かりやすいですね。

山荘から下ったところにある最初のカーブが、事故の多いカーブ。
気をつけましょう。


DSC08573.JPG
位ヶ原山荘は標高2,300mを越えています。
もう少し上ると背の高い木が少なくなってきて、
森林限界が近いことをうかがわせます。

天気がいいと、青い空と緑のコントラストがいいです。
特に、背の高い木がなくなってくると、
空が広く見えてくるようになって、
普段はなかなか見られない山の姿が見られて感動します。

私は道路しか走らないですが、
MTBで山を上るような人や登山の方々は、
もっとすごい景色を見ているのでしょうね。
その点は羨ましいと思います。


DSC00115.JPG
ところどころにある赤い木の実が、
色を添えてくれました。




DSC00118.JPG
前方に見える2箇所の白い部分は雪です。
残雪と言っても、もう9月。
この先は気温が下がる一方なので、
今年中にあの残雪が全て解けることはないでしょうから、
雪渓と呼ぶほうが適切でしょうか。

私の記憶が確かならば、
以前夏に上ったときには雪は残ってなかった気がします。
年によって残ったり残らなかったりなのでしょう。

雪が残っているとは言え、寒いわけではありません。
ヒルクライムにはちょうどよい気温です。
この後、むしろ暑くなってきます。


DSC08626.JPG
このあたりからまたカーブが増えてきます。
それすなわち、傾斜がきついということです。
真っ直ぐな道を作ると傾斜がきつすぎるが故の
つづら折りだと思われます。

だれかが、つづら折りの方が直線よりも傾斜が緩くなるから楽だと言っていましたが、
そこまできつい直線の上り坂はあまり経験がありません。
つづら折りになっていても、
結局上っていることには変わりないですし、
直線部分は、上るのが可能な上り勾配くらいまでしか緩くなってないですし、
カーブは恐ろしい勾配になってたりしますし。

景色は、遠くまで見える直線の見晴らしもいいですし、
つづら折りの絶望的な難関感もたまりません。
つづら折りなら斜面に対して斜めに上るので、
横を向いたら下界が見えることが多く、
展望台的な景色を楽しめることもあります。



DSC08651.JPG
ますます森林限界を感じるようになりました。
写真の上端が全て空になるか、
上端の左右が木で埋まるかの違いが、
雰囲気の違いを生みますね。
森林「限界」という名に反して、
開放感あふれる景色になります。

ちなみに私の体力も限界です。
となると綺麗なのですが、
残念ながらこの日は余裕があります。
上りがゆっくりすぎるのもありますが、
途中の写真撮影が丁度良い休憩になっているようです。


乗鞍を楽しむ人たち

DSC08688.JPG
ヒルクライム仲間を発見。
乗鞍観光センターからここまでに追い抜かれた記憶はありませんから、
おそらく私よりも早く出発されていたのだろうと思います。

アルピコ交通のバスで私以外に輪行していた人はいなかったので、
車で来たか、
観光センター周辺や位ヶ原山荘に宿泊されていたか、
まさかの松本からの自走か。

早朝なら車が少ないので、
タイミングを見計らってトンネルを抜ければ
自走もできなくはないかもしれません。
トンネル内部の道の悪さが改善されるわけではないですが、
車のプレッシャーがなく、ゆっくりでいいなら何とか走行できるでしょう。
それでも走りたくない、と思うほど荒れていますけどね。

いつか1度は達成しておきたいですね。
松本~畳平を自走で制覇。



DSC00123.JPG
DSC00119.JPG
こんな山の上でも川が流れています。
もしかすると雪解け水かもしれません。
だとすると相当に冷たいのでしょう。
触ってみたいですが、道からかなり降りていかないといけないので
ビンディングシューズではちょっと無理。
小川の楽しみは登山者にお任せしましょう。

この辺りまで来ると、乗鞍に来た!という気になってきます。
畳平は正直なところおまけであって、
最大の見所はここから峠を越える前までの景色。
同意してくださる方は多いはず。


DSC08762.JPG
畳平に行く前に、
大きく南に進路をとった後、最後は北上していきます。
ここが最後の急カーブ。
曲がった後は畳平までお楽しみが待っています。




DSC08778.JPG
ママチャリっぽい自転車ですが、ここまで上ってこられたのでしょうか。
しかも、三脚を持って。
となるとカメラも一眼レフでしょうから、
これまた運搬に気を遣いそうですし、ヒルクライムには重そうです。

でもそこまでして写真に収めたくなる気持ちは痛いほど分かります。
だって乗鞍ですから。


ママチャリかと思いましたが、
元の画像を拡大してみるとMTBでした。
ですよね・・・・
ママチャリのギア比でここまで上ってくるのはさすがにきつそうです。
ママチャリに見えたのは、フロントバッグが自転車カゴに見えたから。


DSC00125.JPG
残雪近傍を通ったので、
折角なので撮っておきました。
距離があるので、あまり冷たい雰囲気は感じません。
もちろん、冷たさや寒さも感じませんが、
それは上りで自信が発熱しているからでしょう。
実際はさっきの写真を撮っている方のように、
防寒具があってもおかしくないくらいのはずです。

この日は天気がよかったので、昼の気温は10度を超えたみたいですが、
まだ朝早いので本当はそれなりに寒いはず。
自転車組は(上り限定で)半袖ジャージですけどね。
さすがにまだ下りの自転車とすれ違うことはありません。
上りもさっきの方だけですね。


DSC08811.JPG
前方に見える小屋は、「大雪渓・肩の小屋前バス停」です。
奥にバスが停車できるスペースがあります。

道路左手に外れたところに、
2人の登山者がいますね。
バスでここまで来たのか、
どこかからか歩いてきたのか。
歩いて登っている人は本当にあきれてしまいます。
いい意味で。

目的地は雪渓なんですかね。
それとも、ここから乗鞍岳山頂まで?
どちらにしてもすごいです。



クライマックス

大きく曲がった後が乗鞍のクライマックス。
ここから先は瞬きすらためらいます。


これが乗鞍だ

バス停から少し進んだ辺りが、
私にとってはこれぞ乗鞍というべき場所です。

DSC00127.JPG
バス停からもう少し上ってから、右後ろを振り返ってみると、
そこに見えるのが乗鞍。
これが乗鞍の景色ではないでしょうか。

遠くまで見渡せる尾根、
森林限界の為に背の低い木々、
そのためにはっきりと見えるエコーライン。
これを見る為だけに上ってきたとしても、
その価値があります。



DSC00129.JPG
もう少し進むと、
ついさっき走ったカーブたちが見えてきます。
こっちの景色の方が好きですね。
自転車乗りの性なのか、
ここまで走ってきた道が見えるのが心地よいです。

単に満足感に浸れるからかもしれません。
でも、緑ばっかりよりも、
ちょっと変化があって楽しいですよね。


DSC00136.JPG
自分が今まさに走っている道もつけてみました。
これが一番迫力がありますかね。
上ってきた感が満載で。

ガードレールが幅広の白いタイプではなくて鋼線なのが、
もしかして景観を損ねない為の工夫だったらすごいですね。
白いガードレールは確かに頑丈なのかもしれませんが、
面積が広い分景色が見えなくなってしまうんですよね。
見えても、ガードレールが主役みたいな景色。

安全はもちろん最重要項目ですが、
それさえ確保できたら他は全て犠牲にしても構わないとなると
それは悲しい考え方です。
安全も確保しつつ、
QOLというか、
安全以外の心の豊かさみたいなものも考慮した施策は
とても素敵なものだと思います。

そういう想いがあるからこそ、
乗鞍が素敵な景色を保っていられるのかな。
だったらすごいなあ。

全部、妄想ですけどね。




乗鞍峠の仕上げ

DSC08871.JPG
まさに乗鞍な景色の区間を過ぎても、
峠まではもう少しあります。
どこまで行っても景色がいいので、
上りなのですがいつまでも走っていたい区間ですね。



DSC08902.JPG
ちょっと圧迫感のある場所。
左の岩肌が迫ってきている感じがあり、
道が狭く感じます。


DSC08935.JPG
圧迫区間を抜けると、
なぜかここだけ2車線区間になります。
圧迫の後の開放。
峠まであと少し。


DSC08945.JPG
ここを左に曲がると10mほどで峠です。
長くつらいヒルクライムですが、
ここで終わりなのはそれはそれで寂しい。
乗鞍峠はいつもよりその感情が強いですね。

何で上るのか。
そこに乗鞍があるからさ。


そう言えば、いつの間にかHDR-AS200Vの曇りがなくなっています。




乗鞍峠

DSC00151.JPG
峠の前に、ここからの下界の様子。
中央付近に少しだけエコーラインが見えます。


DSC08957.JPG
長野県と岐阜県の県境、
乗鞍峠に到達です。
ちなみに日本一標高の高い道路はこのエコーラインであり、
私の走った感じでは、
この標識部分が最も高い地点です。

畳平はこの先少し下ったところなので、
実は最高標高ではありません。

松本方面からエコーラインで上った場合は問題ないですが、
高山・平湯温泉側からスカイラインで上った場合は、
畳平に行ってすぐ下ってしまうとこの最高標高地点を通らないことになります。
もし、

「最高標高を制覇するぜ」

というつもりでスカイラインを上るなら、
畳平に行く前(か後)にわき道に入らないといけないことに注意しましょう。



次回

無事乗鞍峠まで上った私ですが、
ゆっくり上ったのでまだ体力的に余裕があります。
峠に着いたのは朝9:00前。

だとするとやるべきことは1つですね。
次回に続きます。

2015 乗鞍ヒルクライム3K 目次

その1 ムーンライト信州編
その2 アルピコ交通編
その3 スタート編
その4 位ヶ原編
その5 畳平編
その6 下り編
その7 下り後半編
その8 平湯峠編
その9 ミニ展望台編
その10 森林限界突入編
その11 再畳平編
その12 畳平バスターミナル編
その13 エコーライン下り編
その14 夢の続き編
その15 蛭窪トンネル編
その16 白骨温泉編
その17 乗鞍ヒルクライム帰路編

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