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SRAM RED eTAP シフター・バッテリー編 [自転車部品探訪]

先日、SRAM RED eTAPへの期待を書きましたが、
今回はもう少し詳細にみてみましょう。

まずはシフター(デュアルコントロールレバー)編とバッテリー編です。


デュアルコントロールレバー

まずはシフト操作をするデュアルコントロールレバーについて。

SRAMの機械式コンポではダブルタップレバーと呼ばれていました。
シマノはSTI、カンパはエルゴレバーと呼ばれ、
機械式・電動式ともに共通の呼ばれ方です。

shifter.jpg
SRAMの電動式コンポではダブルタップ操作ではなくなるので、
ダブルタップレバーとは呼ばないでしょう。
そうするとちょっとややこしいですね。
その内、電動SRAMのデュアルコントロールレバーも
何かいい呼び名が定着するのを待ちましょう。


変速操作

変速操作は前回にも書いた通り、
左右レバーを組み合わせて操作します。

  • 左ボタンでリアディレイラーのシフトアップ
  • 右ボタンでリアディレイラーのシフトダウン
  • 左右ボタン同時操作でフロントディレイラーを今のギアからもう一枚のギアへ変速


リアディレイラーの変速は直感的にも分かりやすいですが、
フロントは慣れが必要です。
シフトアップもシフトダウンも同じ操作、
つまり操作をすると現在のギアからもう一方のギアに変速するという仕様ですから、
常に現在のギアを覚えている必要があります。

多くの場合はそのときの速度やペダルの重さで分かると思いますが、
問題は大きくないでしょう。
ただし、フロントがかなりクロースなギア構成(50/42など)だったりすると区別がつきにくいでしょう。
また、インナー・トップをアウター・ミドルくらいに、
アウター・ローをインナーミドルくらいに勘違いする場面もありそうです。
確認の度に下を向いていては危険ですから、
今どのギアを使っているかサイコンに表示できると嬉しいですね。

人間の慣れの問題については時間が解決してくれると思うのですが、
誤動作は心配です。
左右同時操作でフロントを操作したつもりが
微妙にずれて左と右を1回ずつ押されたと判断されるタイミング問題、
片方の押しが弱くて、結果的にリアの単純操作になってしまう握力問題。
このあたりが頻発するようだとうっとおしくなりそうです。
特にタイミング問題は難しくて、
同時押し判定が長くなるとリアの変速遅れが気になりそうですし、
短いとタイミング問題が発生しますし、
どの程度でチューニングされているかがポイントとなりそうです。


同時押しのフロント変速仕様を採用したということは、
SRAMのロードコンポはトリプルは絶対採用しない宣言ですね。
トリプルのときはインナー・ミドル・アウターの3枚ギアですから、
ミドルのときに変速操作をしても、
インナーにしたいのかアウターにしたいのか、
eTAPが判断できませんからね。



リーチアジャスト

ブレーキレバーのリーチアジャスト機構がついているそうです。
これは、手の小さい人にはありがたい。
私もブレーキレバーは近めが好きなので、
嬉しい機構です。
最近のレバーはリーチアジャスト有りが多いみたいですね。



バリエーション

最初に発売されるのは通常のキャリパーブレーキ版。
ハイドロシステム版も項景品として予定されているようです。
私にはあまり興味がありませんから、
通常のキャリパーブレーキ版さえ出てくれれば良いです。



バッテリー関連

変速機に使う充電式バッテリーについて。
でもその前に、シフター用電池。


シフター用電池

シフトレバーに備えるのはCR2032のコイン電池。
自転車乗りが最もなじみのあるコイン電池ではないかと思います。
いろいろなところで売っているので入手性が良いです。
充電式でないのは運用コストの面で残念ですが、
2年使えるとのことなのであまり気にする必要はないでしょう。

こういう交換頻度の極端に低い場所には、
中華電池のような粗悪品を使うよりも、
多少高くても信頼できるメーカー品を使うのが買っておくのが良いです。
2年に一度の出費ですから。
粗悪品で、1年に1度の交換になるとすると、
山奥で入手できないリスクが1年に1回になるか2年に1回になるか。
必ず予備電池を持っているから大丈夫といえるなら価格で選んでもいいですが。
私は予備電池の携帯しそこねそうなので、
そのリスクすら下げられるれるような電池を選びたいです。


ところで、2年ってのは一体どんな計算なんでしょうね。
操作による消費よりも、
待機電力の方が支配的なのか、
それとも平均変速回数と平均的なサイクリング頻度を勘案しているのか。



変速機のバッテリー

写真では十分に小さい感じで、
変速機にくっついていてもそれほど違和感を感じません。

battery.jpg
取り外し可能なので、
自転車置き場にコンセントがなくても簡単に充電できますし、
予備を追加で持っておくこともできます。

バッテリー1個で70$なので、ドル円レートが120円だと8,400円。
気軽に追加できる金額ではありませんが、
一度でもバッテリー切れで苦労した目に合ってしまった経験があると
買ってしまうのも1つの手ですね。
選択肢があるというのは歓迎です。


バッテリー持続距離・時間

ディレイラーのバッテリー持続距離は約1,000kmとのことです。
1回のロングライドが100kmだとすると10回、
通勤が片道10kmだとすると50日です。
ツールドフランスの1ステージが平均180kmほどですから、
5~6ステージ。
実際はもう少し余裕があると思いますが、
レースでは毎回走行前に充電するでしょうね。

実使用としても、
100~200kmのロングライドを3・4回走ったら充電するような感じでしょう。

ちなみに持続時間も言及されていて、約60時間です。
6時間のサイクリングが10回分。
持続距離1,000kmとの対比で言えば時速16km強になります。
レース的な速さではなく、
のんびりサイクリング的な強度を想定しているみたいですね。

シリアスレーサーであれば持続距離は伸びそうですが、
その分変速頻度も高い。
どんな計算で1,000km・60時間になっていることやら。

変速機用のバッテリーは自己放電についても言及があって、
フルチャージから18~21ヶ月で放電してしまうそうです。
1.5年から1.75年。
そんなに乗らなかったら一度再充電するでしょう。

フロントとリアの消費の差については、
もちろんリアの変速頻度の方が高いですが、
フロントは一回の消費電力が大きい為に
結局同じくらいの消費になるらしいです。
もちろん、走るコースや癖で変わってくるでしょうけど。



充電頻度

リチウムイオンバッテリーは、フル充電しない方が長持ちするので、
80%程度までの充電が出来る機能がついていると嬉しいですね。
それなら、走り終わったら毎回充電するような使い方にしておけば
バッテリーにも程ほど優しく、
充電忘れのリスクも減らせます。


バッテリーは充電回数によっても消耗していきますから、
最初から1つ予備を買っておいて、
3つをローテーションさせて使うのもいいかもしれません。
1,000kmという持続距離を長いと思うか短いと思うか、
自分の乗り方にあわせて柔軟に判断しましょう。




充電器

充電器は台座にバッテリーを乗せて、
マイクロUSBケーブルでの充電になります。

charger.jpg
充電時間は1つ45分。
2つある分だけ、1つのバッテリーが小さいようです。


charger_cable.jpg
ケーブルが自由に取り外しできるのはありがたいですが、
専用の充電器が必要なのは残念です。
USBケーブルを変速機に直接挿しても充電できるようになっていれば、
充電器を持ち運ぶ必要がなかったのですが。

自転車の部品は軽量化が重要なので、
これは仕方ないところですけどね。
充電回路が外付けになるのは仕方ないところ。




残量

各ディレイラーにはLEDがついていて、
バッテリー残量が分かるようになっています。

残り15時間以上
残り5時間以上
赤点滅 残り5時間未満

フル充電で60時間ですから、緑のときはまだ1/4以上残っている状態。
赤のときは1/12以上。
緑から赤になったら充電、くらいでよさそうです。


次回

変速機やオプション品、eTAPに無関係なスプロケなど他のコンポは
次回以降に持ち越しです。


SRAM RED eTAP 目次

その0 概要
その1 シフター・バッテリー
その2 前後変速機・Blips
その3 課題と日本価格とまとめ
追記 wiggleでの価格


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北風

2016年1月販売開始しました。
(日本:アジアは日本代理店の影響で入手困難です)
1月に注文を入れ3月到着。3月からE-tapを使ってます。
Di2よりスムーズな変速です。特にRDは静かで滑らかです。
FDはシマノ同等。
良い感じです。

by 北風 (2016-03-13 14:43) 

北風

上記 コメント削除お願いします。
by 北風 (2016-03-14 22:09) 

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