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SRAM RED eTAP 変速機・Blips編 [自転車部品探訪]

前回、SRAM RED eTAPの詳細編として、
デュアルコントロールレバーとeTAPのバッテリーについてまとめました。

今回は変速機について。
ついでに、オプションで追加できるものと、
eTAPとは関係ないコンポについても調べてみます。


フロントディレイラー

フロント変速は、リアのポジションにあわせて自動でトリムします。
インナー・トップやアウター・ローも可能になるでしょう。
チェーンの負担を考えると長い時間はできないですが、
一瞬使いたいときなどは重宝しそうです。


fd.jpg
変速の確実性を揚げる為に、
一旦フロントの羽を多めに動かした後に
適切な場所に戻る動作もさせるるようです。

フリクションのときのダブルレバー的な動きですね。
YAWにも対応しています。



リアディレイラー

後変速機がRED eTAPのマスターデバイスです。

rd.jpg
ここにeTAPの頭脳的なチップがあって、
フロント・リアの変速やトリム制御などを行なっています。
シマノDi2で言えばジャンクションA的な存在。

あれ?
ということは、
後変速機のバッテリーが切れるとフロントも動かないのかな。

その家庭が正しいとすると、
フロントのバッテリーが切れたときに、
一旦リアのバッテリーをフロントに装着して
インナーに落として再出発、
などという小技は使えないかもしれません。



ロー最大歯数

リアディレイラーのロー側最大歯数は28T。
これはREDなので貧脚用には作られてないのでしょう。
そのうち、FORCEやRIVALのeTAPが発売されたら、
リア32T対応のものが発売されたりするでしょうね。

FORCE eTAPは発売するでしょうけど、
RIVAL eTAPは微妙ですかね。
32Tを使いたいなら機械式にとどまるしかないかもしれません。

REDにはWiFLiという、ワイドギア規格があります。
カセットスプロケットの28TまではWiFLiではなくノーマルギアのようなので、
29T以上のギアを持つものがWiFLiなのかな。
RED eTAPはというと、
WiFLiには対応していません。

今の私には、700cでは30Tや32Tが必須に近いので、
28Tまでしか使えないとなると、
採用には二の足を踏みますね。

ミニベロには28Tで十分なので、
まずはミニベロに導入することになるでしょう。
中華カーボンフレームなのに、
ずいぶんと高い、分不相応なパーツを使うことになります。


公式には対応していないですが、
入れてみたら使えたという報告もあるみたいなので、
やってみて使えたら700Cにも採用ということもできますし。




サイクルコンピュータとの連携

RED eTAPはANT+通信にも対応しています。
変速操作の無線はAIREAで、
サイコンなどとの通信機能ですから、
きっと現在のギア比表示なども可能でしょう




変速調整

後変速機の調整は13段階で調整できますから、
かなり微調整ができることでしょう。
ワイヤー式ではないので、一度調整した後は変速がずれることはほぼありません。
最初の調整に集中すれば、
スパスパ変速状態を維持できます。

と思いましたけど、ホイールを交換したら再調整ですね。
調整が簡単だといいですが。


カバー

バッテリーは普段は外して保管しておくのがいいのは、
カメラなどと同じです。
そのため、バッテリーを外した時のカバーがあります。

rd_battery_cover.jpg
写真左がバッテリーを装着している状態、
中央がバッテリーを外した状態、
右が赤いカバーを付けた状態。
これは気が利いていますね。


ペアリング

RED eTAPのペアリングは簡単です。

(1) RDのボタンを長押しして起動。LEDがゆっくり点滅します。
(2) シフターとFDのボタンを長押し。LEDが早く点滅します。
(3) 再度RDのボタンを押す

の3ステップ。



拡張ボタン

RED eTAPには拡張ボタンが用意されています。
SRAMは拡張ボタンにBlips、拡張ボタンコントローラーにBlipboxと名づけています。


Blips

Di2で言うスプリンタースイッチのようなものですね。

blips.jpg
ボタンとワイヤーです。
左右のボタンなので、
操作はデュアルコントロールレバー同様でしょう。
両押しでフロントも制御できると思います。
そういう意味ではスプリンタースイッチよりも
Di2ではサテライトスイッチの方が立ち位置が近いでしょうか。


blips_on_dh_bar.jpg
TTバー用途も兼ねているようです。
そういえば、TTバーの先端につけるようなバーエンドシフターはないのでしょうか。
SRAMのTT用バーエンドシフター(バーエンドレバー?)は、
シフト動作をしても元の位置に戻るという優れものですから、
あれをそのまま採用しても良かったように思います。
ボタンですむならボタンで構わないだろうという合理的判断が下ったのかもしれません。


Blipbox

Blipsを使う場合は、Blipboxが必要になります。
なのでBlipboxと左右Blipsはワンセット。

blipbox.jpg
Blipsを使う場合、デュアルコントロールレバーとBlipboxは有線で接続しなければなりません。
なぜなら、RED eTAPのマスターデバイスであるリアディレイラーは、
1組のシフターとしかペアリングできないからです。
デュアルコントロールレバーの変速操作とBlipsの変速操作の信号をBlipboxで束ねた後、
Blipboxからリアディレイラーのみが通信するようです。

Blipsを使用するときはデュアルコントロールレバーが有線のようになってしまうので、
魅力が半減ですね。
バーテープの下に配線しないでいいのがワイヤレスの魅力の一つだと思いますから、
Blipsを使うとその魅力は完全に失われてしまいます。

でも上ハンでも変速するためにボタンを追加したい気持ちもある。
悩ましいところです。

これはおそらく、
2世代目のeTAPでは改善されるでしょう。
初代がファームウェアアップデートで対応するかどうかはかなり疑問です。
アップデートされないリスクが高いですね。


次回

次回はクランクセットやブレーキキャリパーなど、eTAPでなくてもいいコンポと、
現行eTAPの課題と、
最後に重量と価格です。


SRAM RED eTAP 目次

その0 概要
その1 シフター・バッテリー
その2 前後変速機・Blips
その3 課題と日本価格とまとめ
追記 wiggleでの価格


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コメント 1

ヨッシー

blipsboxはblips単体で使用する場合のみ必要です。変速レバーに繋ぐ場合は不要ですよ。
by ヨッシー (2017-01-25 20:29) 

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