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ロングライドイベントとポタリング旅行の比較 [自転車部品探訪]

レースではない自転車イベントに、ロングライドのイベントがあります。

その他のイベントとしては、
サーキットなどを何十周も回るようなエンデュランス系。
普段走れないサーキット等を走ることが出来るメリットがあります。

ルールに沿って走るブルベは、
あまり知らないので不確かですが、
ブルベの資格(グレード)が上がっていく・・・システムがあります。

ヒルクライムは、頂上まで荷物を持って上がってくれるサービスがあります。

それぞれ、イベントで走るという明確なメリットがあるのですが、
ロングライドイベントだけはそのメリットが弱いんじゃないかと思いまして、
ここで一つ考えを巡らせておこうと思います。


ロングライドイベントの定義

ロングライドイベントの明確な、そして共通な定義はありません。

そこで、今回の記事においては
「ロングライドイベント」
としてこういうものを私は念頭においていますよ、
というのを明確にしておきます。


  • 公道を使用するが、大部分で交通規制はしない
  • 交通ルールに従う
  • コースが決められている
  • 同じ場所を何周もぐるぐる回らない
  • ある程度の距離を走る。50km以上くらいからでしょうか。
  • タイムを計測はしても、競技ではない。時間内の完走を目的とする
  • いくつかのエイドが用意されている


  • こんな感じでしょうか。
    コースは周回コースでなければ、
    往復コース(例、望郷ラインセンチュリーライド)、
    片道コース(例、GREAT EARTH宮崎ライドのショートコース)、
    一周コース(例、ツール・ド・妻有)など色々ありますが何でも構いません。

    エイドは最低限、水が補給できれば問題ないかと。
    最近のイベントはエイドが充実していて、
    補給食がメインのグルメライド化してきていますが、
    それを必須とはしないことにします。
    逆に、グルメライドと銘打っているイベントも、
    ある程度の距離を走るならばそれは立派なロングライドイベントとして考えます。



    長所

    定義からして長所が半分見えてきていますが、
    長所と短所を挙げてみましょう。
    まずは長所。

  • 適切な走行コースを決めてもらえる
  • エイドがある(場合によってはエイドで名物が食べられる)
  • 回収車が走っている
  • スリップストリームを活用できる
  • 早朝スタートなのでたくさん走れる



  • 思いつくのはこんなところ。


    適切な走行コースを決めてもらえる

    ロングライドイベントは、大抵コースが決まっています。
    京都美山サイクルグリーンツアーのような、
    珍しいイベント(数箇所のチェックポイントへの到達順は問わない)もあります。
    今回のロングライドの定義から外れるので除外しますが、
    京都美山サイクルグリーンツアーでもほぼ当てはまります。

    運営からコースが指定される為に自由度は低くなりますが、
    代わりに、代々受け継がれたよく練られたコースになりますから、
    安全性が高く、走り甲斐があり、
    それでいてその土地の名所を巡れるコースになっています。
    たとえ第1回大会だとしても、
    その土地を知っている人が選んだコースなので、
    地図で見ただけで自分で選んだコースよりも良い可能性は高いです。

    じゃあ、イベントのコースをイベント以外の日に走ればいいのでは?
    となりますが、
    • 田舎過ぎて補給が出来ないかもしれない(イベントならエイド設置でカバー)
    • そもそも普段は通れない場所かもしれない

    などの理由により、そのまま利用するのはそう単純ではありません。



    普段自転車が走れないところを走れることがある

    すでにちょっと話が出ていますが、
    ロングライドイベントのコースには、普段は自転車で走れない場所を走れることがあります。
    主に自動車専用道路です。
    やまなみドリームライドの久住高原ロードパークなどがそれにあたります。
    ロングライドイベントよりも、ヒルクライムイベントではその傾向が顕著ですね。

    普段走れない道を走れる機会ですから、
    とても貴重な機会です。
    個人でのポタリングで走れない場所を走るわけですから、
    そういうイベントは見逃せません。




    エイドがある(場合によってはエイドで名物が食べられる)

    自分でコースを決めるときには、
    最低限の補給場所を探しておきます。
    辺鄙な場所であればあるほどそうですね。

    沖縄本島の北部、奥地区へ行く途中の東海岸や、
    八丈島の北半分などは要注意です。

    とは言え、
    こういう行く前から要注意だと予想できる場所はまだいいんです。
    思いがけず何もないような場所に出くわすと危険です。
    売店はおろか自動販売機すらないような場所が山の中で続くと、
    熱中症やハンガーノックの危険が出てきます。
    次のコンビニで補給しようと思っていたら、
    次のコンビニには延々と出くわさない、なんてことは多々あります。

    コースが決められていて、
    エイドも設置されていればそういう心配はあまりありません。


    エイドではたいてい素敵なおもてなしをしていただけることが多いですし、
    地域の名産品をあますことなく食することが出来たりします。
    エイドの充実したロングライドイベントは多いですね。



    回収車が走っている

    例えばパンクしたときには予備チューブがあるから大丈夫です・・・が、
    予備チューブはいくつ携行していますか?
    1本なら2回、2本なら3回のパンクで走れなくなってしまいます。
    私は予備チューブに加えて、
    貼るだけで処置できるパッチも持ち歩いていますが、
    それとてチューブがバーストしてしまっては対応できません。

    他にはチェーン切れやリアエンド折れ等、
    走れなくなる状況は多々あります。

    そんなとき、ロングライドイベントであれば大体回収車がいますから、
    待っていればそのうちスタート地点まで連れて行ってくれます。
    これは心強いです。
    パンクだけであれば、
    もしかするとチューブを分けてくれるかもしれません。
    大会関係者だけではなく、
    過剰に期待してはいけませんが、もしかしたら参加者からのヘルプも。

    ともあれ、何かあったときの最終手段、回収車がいるのは
    とても安心できます。


    ちなみに、普段の回収車代わりを考えると、
    自転車用のロードサービスを展開している保険もあります。
    au損保の自転車保険Bycleは50km以内の場所まで移動させてくれるそうです。
    50kmもあればどこかしらの公共交通機関のある場所にはたどり着けそうですから、
    あとは輪行するなりすれば良いでしょう。
    私も入ろうかと思うのですが、
    さすがに一部の離島はカバーしてないみたいです。

    例えば、佐渡島・宮古島・石垣島・種子島・八丈島はカバーしていますが、
    西表島・屋久島・伊豆大島は範囲外。
    ロードサービスがもっとメジャーになれば範囲は広がってくるかもしれませんが、
    あまり期待できないでしょう。

    私が好きな離島めぐりに限定すると向いてないのかも知れませんが、
    山や湖、単に田舎を走るときでも、かなり安心感が持てます。
    田舎を走るのが好きな自転車乗りは前向きに考えた方がいいのかもしれません。


    au損保の他に、自転車!あんしんパスポートという保険もあります。
    これは、株式会社ジェイアイズが扱っているもので月額390円から。
    ロードサービスは20km以内(au損保なら50km)なので、
    少しロードサービス単体のサービスは劣りますね。
    怪我の通院補償などが充実しているのかもしれません。

    20kmというと、とんでもない田舎地方で少し心配です。
    日本アルプス・北海道・四国などの山奥を考えると、
    50kmのロードサービスを選ぶでしょうね。



    なんだか話がずいぶんそれましたが、
    保険に入らずとも回収車が期待できるロングライドイベントは、
    最悪の事態が発生してもまだ安心できると言うことです。



    スリップストリームを活用できる

    これは集団走行を楽しむかどうかにも係わってきますが、
    同じコースを走る自転車が多いと言うことは、
    風除けとして利用できるということ。
    私は景色を楽しみたいので、
    元気なうちは単独走をしがちです。
    でも終盤にどうしようもなくなってきたら、
    周りの参加者を利用して楽する選択肢もとれます。

    選ぶかどうかはとりあえず置いておいて、
    選択肢がある、ということは重要なことです。



    早朝スタートなのでたくさん走れる

    これは意外と私にとっては重要なことです。
    ロングライドイベントは、びっくりするくらいの早朝スタートが多いですね。
    朝7:00スタートは当たり前、
    特に著距離のイベントでは朝6:00スタートとか。
    早起きしなければならないと言う嫌な要因とも言えますが、
    これが個人旅行の場合は、意志が強くないとこんなに早起き出来ません。

    で結局9:00ごろ出発したりします。
    2時間以上も日中の走行時間をロスしてしまうのです。
    もったいない事この上ない。

    イベントの場合はスタート時間を決められてしまいますから、
    頑張って早起きするしかありません。
    意志の弱い私には、強制的に早朝から走らせてくれること、
    早起きしなければならない事はむしろありがたいです。

    寝坊して遅刻スタートしてみたり、
    DNSになったりしたこともありますが、
    明るいうちに走れる早朝スタートは総合的には長所だと思います。


    +α

    あと、"メリット"というより"嬉しいこと"なのですが、
    「沿道の声援をもらえる」
    があります。

    小さな子供たちに、
    「がんばってー!」
    と叫ばれたなら、
    どれだけへこたれていてもダンシングする気力が沸いて来るってもんですよ。



    短所

    長所を揚げたら、次は短所です。
    人によると思いますが。

  • 参加費がかかる
  • コースを自分で決められない
  • 宿が取りにくい
  • 寝坊リスク
  • 集団走行のリスク
  • 時間制限がある



  • 参加費がかかる

    これはもう、言わずもがな。
    個人旅行ではしったら参加費なんてかかりません。
    道路規制しているわけでもない場所を走るだけなのに、
    お金を払うなんてなんてことだ。

    それも当然の考え方。



    コースを自分で決められない

    イベントが開催されていない地域地域は日本中にあります。
    たとえば沖永良部島を走りたいと思っても、
    沖永良部島ロングライドは開催されていないのです。

    もし開催されている地域がたまたま自分の走りたい場所だったとしましょう。
    ロングライドイベントではコースが決まっていて安心できるのですが、
    逆に、近くにある個人的に見たい場所に寄っていくなんてことができません。
    大抵の場合、有名な観光地は楽しめるコースになっていると思いますが、
    細かいところまで自分の思い通りになっているとは限りません。



    宿が取りにくい

    これはもしかすると最大の短所かもしれません。
    宿はもちろんスタート会場の近くに取りたいのですが、
    それは他の遠方からの参加者も皆同じ。
    条件の良い宿はすぐになくなってしまうので、
    田舎であればあるほど、
    イベント規模が大きければ大きいほど、宿探しが大変です。



    寝坊リスク

    長所の早朝スタートの項目で少し触れていますが、
    スタートが早いために寝坊するリスクが高くなります。
    個人旅行であれば行き先を少し変更するなどで対応できますが、
    ロングライドイベントの場合、時間によってはスタートさせてもらえません。



    集団走行のリスク

    集団走行は慣れていないとリスクを伴います。
    慣れていても、少しの気の緩みなどが事故を誘発しますし、
    周囲の参加者全員が手練であるとは限りません。
    ロングライドイベントでは
    むしろ初心者の方が多いと思って走った方がいいでしょう。


    チェックポイントの混雑

    立ち寄らなくても良いエイドが混雑していても、
    諦めてそのまま立ち去ればよいのです。
    ただ、チェックポイントとして必ず立ち寄る必要があり、
    かつシールをもらったりしなければならない場合は
    少し面倒だと思うことでしょう。

    せっかく都会の喧騒を避けてきたのに、
    のんびりロングライドを楽しみに来たのに、
    結局行列に並ばなければならないことがあります。

    以前参加したグランフォンド軽井沢では、混雑のおかげで助かったことがありますが。



    時間制限

    体力はまだあるのに、
    時間的な要素により以降の走行を止められる事があります。
    安全管理の責任などがあるので仕方ないことですが、
    自分が全責任を負うしかない個人旅行ポタリングでは、
    進むか止まるかを判断するのはもちろん自分です。
    止まりたくないのに止められるのは、
    道交法違反で警察に止められるなど意外ではあまりないと思います。


    微妙なところ

    ロングライドイベント開催は観光地へ集客目的もあると思うので、
    観光客が少ない時期に開催されることになります。
    つまり大抵の場合、その土地のベストシーズンではありません。
    自転車に乗れればいいと思えば問題ないですが、
    その前後の観光も重視したいならマイナス要因です。


    総合すると

    ロングライドイベント参加・個人的なポタリング旅行ともに、
    長所短所があります。
    結局のところ、そのときの気分で決めることになるわけです。

    私としてはコースを決めてもらえることと、
    補給の検討を最小限で済ませられることが楽でいいですね。

    あと、強制的な早朝スタートが高リスクですがハイリターンなので重宝します。

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