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シマノ R9100系 NEW DURA ACE 発表 互換性とまとめ編 [自転車部品探訪]

最後に、互換性編です。
ついでに簡単に全体像をまとめて見ましょう。


その前に、あまり書くことの無いペダルが残っているのでそちらから。


ペダル

実はペダルも新発売。
PD-R9100です。


変化


一体何が新しくなったのかよく分からないです。
何も代わってないなら、PD-9000のままでよかったのではないでしょうか・・・。

一応、PD-R9100は224gでPD-9000が248gですから24gの軽量化です。
回転部だからその差が大きいととるのか、
些細な違いと捉えるのか、微妙なところ。
買い替え需要とはいかないでしょうね。


BB

BB-R9100とBB-R9100-PBが発売されます。
BB-R9100がBSAとITA用です。
BB-R9100-PBはおそらくBB86用でしょう。
これまでとの違いは全く謎・・・。



互換性

シマノは後方互換をあまり重視しないので注意しなければなりません。
買い替え促進の為ではないかと邪推してしまうくらいです。

ただ、R9100の互換性はなかなか良いようです。


フロント変速の互換性


この図を見る限り、
フロント変速はほぼ互換性があるようです。

クランクセットはチェーンリングの歯が0.4mm外に出た影響か、
これまでのフロントディレーラーとは互換性が無いようですね。
現時点ではFD-R9100専用になっていますね。
これはまあ、0.4mmのオフセットの影響なので仕方ないかもしれません。
互換性を切ってまでオフセットさせたということは、
それだけの価値があるとシマノが考えたわけですから、
まあその効果のほどを見定めましょう。

完全互換はないものの、
実際は、R9100系クランクに現行フロントディレーラーでも変速できるんじゃないかと思います。
音鳴りする箇所が多いかもしれませんが。
もちろん推奨はしません。

10速・9速のフロントディレーラーの方が羽の間隔が広いので、
むしろFC-R9100用の推奨外フロントディレーラーとしては有望です。
なぜかシマノの互換性チャートも、11速と10速が同じ図の中に掲載されています。
もしかして、10速フロントディレーラーを使うことに気づかせるため・・・
なんてことはないですよね。


逆に、FD-R9100に対して従来のクランクセットを、例えばFC-9000を使用するのはOK。
おそらく、FD-R9100は稼動域が広くなっただけなのでしょう。


リア変速の互換性


リアに関しては完全互換のようです。

もちろん、Di2と機械式の間に互換瀬はありませんが、
STIとリアディレーラーはR9100系でも従来のものでも何でも良さそうです。

チェーンとカセットスプロケットも、
R9100世代とこれまでのものは完全に並列に並んでいます。
シマノがここまで互換性を保つのはなかなか珍しいように思います。



ブレーキ互換性

ブレーキの互換性はこちら。
通常のキャリパーブレーキ・ダイレクトマウントブレーキともに、
完全に後方互換です。
ブレーキレバー側も完全互換。

R9100系DURA ACEは、
シマノにしては珍しく互換性が高いです。



油圧ディスクブレーキ互換性


油圧ディスクとキャリパーブレーキの互換性はありません・・・ってそりゃそうだ。
既に発売されているBR-R785などとR9100系の油圧ディスクは互換性有り。
どうしたシマノ。
互換性のの大安売りじゃないですか。


まとめ

R9100系 NEW DURA ACEは、
パワーメーター・シンクロシフト・油圧ディスクくらいが注目点。
リアエンド幅も変わらなければ12速化もしないですし、
Di2もワイヤレス化しないですし、
クランクセットもブレーキキャリパーも新機能は特にありません。

注目の3つも、
求めていない人には不要な装備や機能。
Di2にせず、パワーメーターなしで、油圧ディスクにしない、という選択肢もありえるのです。
その場合、
R9100系は9000系と大きく変わらないコンポなんです。

一つ一つのパーツのブラッシュアップを期待するしかない。
ブレーキキャパーのたわみ43%減、
チェーンリングの0.4mmオフセット、
STIのシフトストローク減、
リアディレーラーのシャドー化、
フロントディレーラーのワイヤリングの単純化。
細かい使い勝手の向上は、
安易に新しい規格に走ることなく、
ユーザーを思った開発の賜物だと思いたいです。

かつてシマノはDURA ACE 600AXで大きく失敗しました。
挑戦意欲は高かったものの、
完成度の低いコンポで市場を裏切ってしまったのです。
今回のR9100系DURA ACEを見ると、
シマノは当時の失敗の反省をR9100に活かしたと考えるのが妥当ではないかと思うのです。

無線はSRAM RED eTAPが初ではありません。
MAVICが1999年にメカトロニックというコンポーネントを発売したものの、
その斬新さには脱帽するものの、
うまく動作しない状況が多かったり、
デュアルコントロールレバーの形状がUCIに許可されなかったりと、
ほぼ使えなかったコンポーネントです。
無線と言う考えは誰でも一度は思いつくくらいの安易なアイデア。


誰もが考え付くアイデアも2016年の技術なら確実性も上がろうというものです。
自転車界もセンサーなどで無線技術を多用して慣れているはずですし、
やろうと思えばやれたことでしょう。

それでも、あえて有線Di2で、現行と同じ変速数で、
細かい不満を取り除くブラッシュアップをしてきたシマノの新しいコンポを評価したいところです。
安易に新機軸に足を移すことなく、
地に足をつけた戦略だと。


本当に、無線がまだシマノの技術的に無理だっただけかもしれませんけどね。
そんな内情は分かるはずもないので、
無線や12速化やフロントシングル化はどは次の世代に期待しようと思います。


私の目論見

とは言え、私の目論見では、
変速系をSRAM RED eTAPにして、
クランクのみアルテグラか105のパワーメーター。
ブレーキはダイレクトマウントにしたいところですが、
それだとSRAMのレバーと引き量が異なるのでノーマルキャリパー。
そんな組み合わせがいいかなと。
カンパとシマノを混ぜたミックスコンポをシマニョーロと呼んだりしますが、
シマノとスラムはスラーノだとか。
シマニョーロは妙になじむ響きですが、スラーノはちょっとかっこ悪いですね。

そういえば、ホイールも新しくなったみたいなので、
その内、時間が出来たらホイールについても調べてみる予定です。

リンク

シマノ R9100系 NEW DURA ACE 目次
その01 トピックス編
その02 クランクセット・パワーメーター編
その03 ブレーキ編
その04 カセットスプロケット編
その05 STI・シンクロシフト編
その06 リアディレーラー編
その07 フロントディレーラー編
その08 チェーン編
その09 Di2ジャンクション編
その10 互換性とまとめ編


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kinzou

画像の拡大リンク先が無いようです。

by kinzou (2016-11-01 10:57) 

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