シマノ R9100系 NEW DURA ACE 発表 ブレーキ編 [自転車部品探訪]
ブレーキはコンポーネントの中では地味ですが、
安全に直結した最も重要なパーツです。
シマノが最も評価されるべきは、
STIや中空クランクの開発ではなく、
フロント変速性能でも電動コンポでもなく、
ブレーキではないかと思います。
ああ、かつてのシューは開発が後手後手に回っていましたが・・・。
キャリパーブレーキは通常のものとダイレクトマウント方式があります。
これは今までどおり。
通常ブレーキ。
ダイレクトマウントブレーキ。
Vブレーキではよく使われるブースターですが、
キャリパーブレーキに組み込んであります。
画像のでは左右アームの間に組み込まれている青緑色の部品。
これによりたわみが43%減少します。
なんと43%ですよ。
すごい効果です。
4割り増しなんてすごい効果ですが、
たわみの減少がブレーキ性能にどう影響するのかが明確ではありません。
あくまでもたわみが減るだけであって、
ブレーキの効きが43%上がるわけではないです。
ちょっとこの辺りは数字のマジックと言うか、
ミスリードを誘っている感が拭えないプロモーションの香りがしますね。
たわみ削減の効果として、
ブレーキの効きが良くなることや、
コントロール性が向上することは何となく理解できます。
たわみが43%減少したことで、ブレーキ性能への貢献度がどの程度あるのかは、
使ってみないと分かりませんね。
これまでのBR-9000でも十分な性能を持っていたのですから、
ブースターの効果はむしろアルテグラ以下の下位グレードコンポで、
その恩恵が大きいでしょう。
105のブレーキがBR-9000と同じくらいのキャリパー剛性になったり。
105までは同じSLR-EVブレーキですから、
105まではブースター構造をとると思われます。
BR-R9100・BR-R9110ともに28C対応になります。
太いタイヤ幅が見直されてきている流れに乗っていますね。
ちなみに9000系DURA ACEはノーマル・ダイレクトマウントともに25Cまで。
6800系アルテグラはBR-6800(通常キャリパー)が25Cまでで、
BR-6810(ダイレクトマウント)が28Cまで。
5800系105はBR-5800(通常キャリパー)・BR-5810(ダイレクトマウント)ともに28Cまで。
下位グレードほど幅広タイヤに対応してきたのではなく、
単に後発のブレーキが幅広タイヤに対応してきただけにも見えます。
表は下に行くほど発売年が新しいブレーキになりますが、
下に行くほど28C対応になっていっています。
28Cの幅広タイヤに対応するにはアーチを広げるしかありませんが、
それはもちろん剛性が下がります。
これまで同様もしくはこれまで以上の剛性で対応するための、
苦肉の策のブースターなのかもしれませんね。
ブースターでキャリパー剛性を確保できるなら、
テクトロなども(特許の問題などが無ければ)容易に模倣できて、
簡単に剛性が上げられそうです。
今まではブレーキだけは105以上、という基準が私にはありましたが、
今後は「テクトロで十分」なんて日も来るかもしれません。
ただ、ブースターでは剛性を上げられない、
ピボットから下のアーム部分の剛性がどこまで上げられるか。
今後はそこが鍵になりそうです。
微妙な変化としては、
ホイール着脱時のクイック操作の向きが逆になったようです。
これまでは下に倒した状態が通常で、
時計回りに起こした状態がオープンでした。
R9100系は、起こした状態がクローズ。
上で紹介した写真の状態でクローズしていて、走行可能状態というわけです。
ちょっと違和感がありますね。
クイックのアームをブレーキアーチに隠れる状態にして、
少しでも空気抵抗を削減することを狙っているのかもしれません。
次回はカセットスプロケット編です。
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安全に直結した最も重要なパーツです。
シマノが最も評価されるべきは、
STIや中空クランクの開発ではなく、
フロント変速性能でも電動コンポでもなく、
ブレーキではないかと思います。
ああ、かつてのシューは開発が後手後手に回っていましたが・・・。
ブレーキ
キャリパーブレーキは通常のものとダイレクトマウント方式があります。
これは今までどおり。
通常ブレーキ。
ダイレクトマウントブレーキ。
ブースター
Vブレーキではよく使われるブースターですが、
キャリパーブレーキに組み込んであります。
画像のでは左右アームの間に組み込まれている青緑色の部品。
これによりたわみが43%減少します。
なんと43%ですよ。
すごい効果です。
4割り増しなんてすごい効果ですが、
たわみの減少がブレーキ性能にどう影響するのかが明確ではありません。
あくまでもたわみが減るだけであって、
ブレーキの効きが43%上がるわけではないです。
ちょっとこの辺りは数字のマジックと言うか、
ミスリードを誘っている感が拭えないプロモーションの香りがしますね。
たわみ削減の効果として、
ブレーキの効きが良くなることや、
コントロール性が向上することは何となく理解できます。
たわみが43%減少したことで、ブレーキ性能への貢献度がどの程度あるのかは、
使ってみないと分かりませんね。
これまでのBR-9000でも十分な性能を持っていたのですから、
ブースターの効果はむしろアルテグラ以下の下位グレードコンポで、
その恩恵が大きいでしょう。
105のブレーキがBR-9000と同じくらいのキャリパー剛性になったり。
105までは同じSLR-EVブレーキですから、
105まではブースター構造をとると思われます。
対応タイヤ幅
BR-R9100・BR-R9110ともに28C対応になります。
太いタイヤ幅が見直されてきている流れに乗っていますね。
ちなみに9000系DURA ACEはノーマル・ダイレクトマウントともに25Cまで。
6800系アルテグラはBR-6800(通常キャリパー)が25Cまでで、
BR-6810(ダイレクトマウント)が28Cまで。
5800系105はBR-5800(通常キャリパー)・BR-5810(ダイレクトマウント)ともに28Cまで。
対応タイヤ幅 | 通常キャリパー | [C] | ダイレクトマウント | [C] |
---|---|---|---|---|
現行 DURA ACE | BR-9000 | 25C | BR-9010 | 25C |
Ultegra | BR-6800 | 25C | BR-6810 | 28C |
105 | BR-5800 | 28C | BR-5810 | 28C |
NEW DURA ACE | BR-R9100 | 28C | BR-R9110 | 28C |
下位グレードほど幅広タイヤに対応してきたのではなく、
単に後発のブレーキが幅広タイヤに対応してきただけにも見えます。
表は下に行くほど発売年が新しいブレーキになりますが、
下に行くほど28C対応になっていっています。
28Cの幅広タイヤに対応するにはアーチを広げるしかありませんが、
それはもちろん剛性が下がります。
これまで同様もしくはこれまで以上の剛性で対応するための、
苦肉の策のブースターなのかもしれませんね。
ブースターでキャリパー剛性を確保できるなら、
テクトロなども(特許の問題などが無ければ)容易に模倣できて、
簡単に剛性が上げられそうです。
今まではブレーキだけは105以上、という基準が私にはありましたが、
今後は「テクトロで十分」なんて日も来るかもしれません。
ただ、ブースターでは剛性を上げられない、
ピボットから下のアーム部分の剛性がどこまで上げられるか。
今後はそこが鍵になりそうです。
クイック
微妙な変化としては、
ホイール着脱時のクイック操作の向きが逆になったようです。
これまでは下に倒した状態が通常で、
時計回りに起こした状態がオープンでした。
R9100系は、起こした状態がクローズ。
上で紹介した写真の状態でクローズしていて、走行可能状態というわけです。
ちょっと違和感がありますね。
クイックのアームをブレーキアーチに隠れる状態にして、
少しでも空気抵抗を削減することを狙っているのかもしれません。
価格
型番 | 説明 | 価格 |
---|---|---|
BR-R9100 | 通常キャリパーブレーキ前後セット | 35,883円 |
BR-R9110-F | ダイレクトマウント(フロント) | 18,816円 |
BR-R9110-R | ダイレクトマウント(リア、ボトムブラケット下用) | 18,365円 |
BR-R9110-RS | ダイレクトマウント(リア、シートステー用) | 18,816円 |
リンク
次回はカセットスプロケット編です。
シマノ R9100系 NEW DURA ACE 目次
その01 | トピックス編 |
---|---|
その02 | クランクセット・パワーメーター編 |
その03 | ブレーキ編 |
その04 | カセットスプロケット編 |
その05 | STI・シンクロシフト編 |
その06 | リアディレーラー編 |
その07 | フロントディレーラー編 |
その08 | チェーン編 |
その09 | Di2ジャンクション編 |
その10 | 互換性とまとめ編 |
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